研究概要 |
1.クヌーゼンセル加熱炉の製作 抵抗直接加熱型及び抵抗輻射型のクヌーゼンセル加熱方式について検討した. 直接加熱方式では, 高温での試料保持に充分な強度を持ち, 且つ電源容量に見合った抵抗を有する加熱素子(素子の材質, W,Ta,断接積と有効長さなどによる電流・電圧の関係)の作成は困難であり, 検討を中止した. 二重ラゼン型のWフィラメント加熱素子による抵抗輻射加熱を採用することにした. この場合加熱素子が大きくなり, クヌーゼンセルーイオン源間距離の短縮が出来なかった. オリフィス径を0.5mmφから1mmφまで大きくして感度の確保をはかったが, FeーB系のFe側に見られる共晶反応は1200℃前後でFeの蒸気圧が低く正確な決定が困難であった. オリフィス径の拡大を検討している. 2.活量測定 Bの蒸気圧は低く(1600℃で10^<-5>mmHg)二成分の同時測定によるイオン強度比法によることが出来ず, Storms(Less Common Metal 135(1987)229)による純金属と合金のイオン強度の測定を別個に行う方法を検討したが充分な精度が得られなかった. 現在二室のクヌーゼンセル法による標準物質同時装入法を検討中である.
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