研究課題/領域番号 |
61470093
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 嘉彦 京都代学, 工学部, 教授 (40026018)
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研究分担者 |
林 民生 大都大学, 工学部, 助手 (00093295)
玉尾 皓平 京都大学, 工学部, 助教授 (60026218)
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キーワード | アリルシラン / ケイ素官能基 / 酸化的ケイ素・炭素結合の切断 / エリトロー1,2ージオールの合成 / 2ーデオキシーCーニュクレオサイド骨格の件合成 |
研究概要 |
糖を含むポリオールには重要な生理および薬理活性を有するものが多く、近年、これらの化合物を高度に立体選択的に合成する手法の開発が求められている。本研究はケイ素の特性を利用して立体選択的なポリオール類の合成法を開発し、それに基づいて有用天然物の合成を行うもので本年度は下記の成果を得た。 1.メタル化アリルアミノシランを用いるアルデビドのαーヒドロキシアリル化反応ーーエリトロー1,2ージオール骨格の合成 アリル(ジイソプロピルアミノ)ジメチルシランをリチオ化し、塩化亜鉛で処理することにより調製される亜鉛試薬はアルデヒドと立置および立体選択的に反応し、エリトロー3ーシリルー1ーアルケンー4ーオールが得られた。これを過酸化水素で酸化的に処理することにより炭素ーケイ素結合は立体化学を保持してヒドロキシに変換され、エリトロー1,2ージオール誘導体を得た。 2.メタル化アリルアミノシランを用いるアルデヒドのγー立置選択的アリル化反応ーー2ーデオキシーCーニュクレオサイド骨格の合成 アリル(ジエチルアミノ)ジメチルシランをリチオ化した後、シアン化銅を反応させ銅(I)エート錯体とすることによりアルデヒドをγー立置選択的に反応させることに成功した。この生成物を過酸化水素処理することによりγーヒドロキシアルデヒドをヘミアセタール体として得た。一方、γーヒドロキシビニルシラン生物物を過酸化水素酸化するに先立ってMCPBAでエポキシ化すると2ーデオキシ糖骨格に変換することが出来た。
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