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1986 年度 実績報告書

ヒト正常白血球結晶ミエロペルオキシダーゼの構造と機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61470128
研究機関京都大学

研究代表者

森田 雄平  京大, 食糧科学研究所, 教授 (50027174)

研究分担者 山下 穂波  京都大学, 食糧科学研究所, 教務職員
三上 文三  京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (40135611)
相原 茂夫  京都大学, 食糧科学研究所, 助教授 (20027197)
キーワードミエロペルオキシダーゼの構造 / ヒト白血球
研究概要

1.ヒト正常白血球を材料としてミエロペルオキシダーゼの単離精製を行ない、純粋酵素の硫酸アンモニウム溶液及びポリエチレングリコール溶液から世界ではじめて結晶化することに成功した。さらに、このものはSDSポリアクリルアミド電気泳動法により3種の成分タンパクからなることを認め、イオン交換クロマトグラフィーによりそれぞれ均一の成分を分離した。
2.精製した3種の成分酵素について、分子量,分子形,サブユニット構成吸収スペクトル,円偏光二色性,磁気円偏光二色性などの分光学的性質、アミノ酸および糖組成などの特性を明らかにした。3種の成分は、その物理化学的性質および酵素活性には差がないが、大サブユニットの分子量およびアミノ酸組成に僅かの差異があることを認めた。
3.本酵素を還元後アルキル化して半量体酵素を調製し、酵素活性が変化しないことを証明するとともに、沈降及び拡散分析の結果から求めた分子形が従来の報告値よりも球対称に近いことを明らかにした。
4.X線小角散乱法を用いて、ミエロペルオキシダーゼ及び半量体酵素の分子量と分子形を測定した結果、両者とも沈降及び拡散法によって求めた値とよく一致することを認め、サブユニットの配列形式について示唆した。
5.ミエロペルオキシダーゼの反応機構を明らかにするため、本酵素に過酸化水素を添加して反応中間体が形成される過程を追跡した。その結果、反応中間体生成反応は化学量論的に異常であり、大過剰の過酸化水素の添加物が必要であることを明らかにした。
6.この反応を酸素電極法で追跡すると、多量の分子状酸素の生成が認められ、発生過程の解析から本酵素が強力なカタラーゼ活性を発現することを証明した。また、半量体酵素も同じカタラーゼ活性をもつことを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 森田雄平: Journal of Biochemistry. 99. 761-770 (1986)

  • [文献書誌] 岩本博行: Journal of Biohemistry.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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