研究課題/領域番号 |
61470147
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
菊池 徹 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 教授 (40025680)
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研究分担者 |
門田 重利 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助手 (90115163)
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キーワード | Veratrum mackii / Cassine balae / Astragalus ernestii / Scoparia dulcis / Boerhaavia diffusa / 2-D NMR / 2-D INADEQUATE / HMBC |
研究概要 |
1.藜蘆、Boerhaavia diffusaおよび黄耆の生理活性成分の研究 漢薬藜蘆の生理活性成分として、血圧降下作用をもつステロイドアルカロイド十数種を単離し、2次元相関(^1H-^1H、^1H-^<13>C、long-range ^1H-^<13>C)NMRを利用して構造および^<13>C-NMRを解析した。また、ネパール産Boerhaavia diffusaより3種の新ロテノイド類縁化合物を単離、2D INADEQUATEならびにlong-range ^1H-^<13>C COSYを適用してその構造を解明した。また漢方で繁用される黄耆から単離したサポニンに関し、NMRを応用して非破壊的構造解析を試みた結果、これが極めて有用であることが分った。同時にサポニン類においては負のNOEが観測されるという新知見が得られた。 2.ニシキギ科、ニクヅク科、バラ科、トチュウ科、トウダイグサ科薬用植物の生理活性成分の研究 ニシキギ科植物 Cassine balaeより単離されたトリテルペンキノンメチド類を2次元相関NMR(^1H-^1H、^1H-^<13>C、long-range ^1H-^<13>C COSY、HMBC法)を応用してその構造を決定した。またメース(ニクヅク科 Myristica fragrans)より新ネオリグナンを単離し、その構造を決定した。さらに覆盆子(バラ科)、杜仲(トチュウ科)、アカメガシワ(トウダイグサ科)の成分についても2D NMRを応用して構造解析を行った。 3.麝香、霊芝の生理活性成分の研究 麝香の強心作用増強物質につき改良分離法を用いて微量の粗製の活性物質を得たが、現在、さらにその精製を行っていると同時に粗製品のままで2次元NMRによる解析を試みているところである。また、霊芝の水溶性生理活性成分についても、NK活性を指標として分離精製を行っているところである。
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