研究課題/領域番号 |
61480001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩本 振武 東大, 教養部, 教授 (60011532)
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研究分担者 |
錦織 紳一 東京大学, 教養学部, 助手 (70134400)
黒田 玲子 東京大学, 教養学部, 助教授 (90186552)
山岸 皓彦 東京大学, 教養学部, 助教授 (70001865)
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キーワード | 多次元金属錯体 / 包接化合物 / 熱分解反応 / 分子力場計算 / 光学分割 / 不斉合成 / モンモリロナイト / ホフマン型包接体 |
研究概要 |
1.包接選択性の評価:ホフマン-ジメチルアミン型包接体におけるベンゼン-キシレン異性体混合系からの包接選択性をクロマトグラフ分析し、結晶構造との関連を明らかにした(日本分析化学会第35年会〔分化年会〕発表)。 2.新3次元錯体ホスト:N-メチル-1,3-ジアミノプロパンカドミウムテトラシアノニッケル酸塩の脂肪族・脂環族・芳香族包接体を新たに合成し、シクロヘキサン包接体の結晶構造解析によってそれらが全く新しい3次元錯体ホストであることを確認した(第36回錯塩化学討論会[錯討]日本化学会第40年会[日化年会]発表)。 3.熱分解反応性:en-tα型ベンゼン及び重ベンゼン包接体の熱分解脱ゲスト反応活性化エネルギーを測定し、有意の同位体効果はなく、反応がホスト錯体3次元構造支配であることを確認した(日化年会発表)。 4.分子力場計算:ホフマン型ベンゼン包接体におけるゲスト分子の配向状態を説明するために、剛体近似分子力場計算を行い、実測された結晶構造での配向と良好な一致を見た(日化年会発表)。 5.光学分割媒体挙動:層状ホスト構造をもつモンモリロナイトに光学活性混合配位子コバルト(【III】)錯体を吸着させた微粒子を充填剤とした高速液体クロマトグラフにより、コバルト(【III】)およびクロム(【III】)のトリスアセチルアセトナト錯体ならびにβ-ジナフトールの光学分割を行った(分化年会・日化年会発表)。 6.不斉合成・光反応媒体挙動:光学活性ニッケルおよびルテニウムのトリスビピリジル錯体を吸着させたモンモリロナイトを反応媒体として、可視光照射下での各種有機スルフィド化合物の酸化反応を行い、最高78%の光学収率を得た(錯討・日化年会発表)。
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