研究課題/領域番号 |
61480042
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
北川 博敏 香川大学, 農学部, 教授 (30035969)
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研究分担者 |
川田 和秀 香川大学, 農学部, 助教授 (60152964)
松井 年行 香川大学, 農学部, 助教授 (50036050)
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キーワード | スダチ / 貯蔵 / 生理障害 / 予措 / 温湯処理 / コンディショニング / 包装 |
研究概要 |
1.予措が障害の発生に及ぼす影響 予措とは収穫後すぐ貯蔵せずにある期間放置する処理のことであるが、これが障害の発生を防ぐのに大きな効果のあることはすでに解っている。しかし、適度な予措の程度は不明である。そこで、温度や湿度および風速の異なる諸条件で予措を行い障害の発生に及ぼす影響を調べた。その結果、予措中の減量率と貯蔵5.5ケ月後の健全果率の相関をみると、相関係数r=0.93の強い正の相関があった。つまりこの実験の範囲では、減量率の多い予措ほど障害の発生が少なかった。そして、日数をかけても減量が少ない予措では障害を防ぐ効果のないことが明らかであった。ただ逆に、ごく短期間でも減量が多ければ効果があるのか否かはまだ不明である。また、20℃での予措は25°〜30℃での予措より、同程度の減量率でも格段に健全果率が高かった。これは予措の適温が20℃前後にあることを示唆しており追試が望まれる。なお、予備実験で行った10℃での低温予措はあまり効果的でなかった。 2.温湯処理が障害の発生に及ぼす影響 予措期間中に行う50℃の温湯に5分間浸漬する処理の効果の大きいことが再確認された。9月13日収穫果では予措1、2、3日目のどの日に温湯処理をしても効果に差はみられなかった。9月21日収穫果では1日目が最も効果が大きくつづいていて3日目であった。また、2日目と3日目に2回処理すると1回だけよりさらに効果は大きかった。さらに、果梗部則の半分だけ温湯に浸漬しても効果のあることがわかった。 3.コンディショニングが障害の発生に及ぼす影響 コンドィショニング中に袋内が一度高CO_2、低O_2濃度になり、この為に急速にスダチの呼吸が低下するのか、貯蔵温度に移る時には対照区より袋内ガス濃度が低CO_2高O_2になっていた。
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