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1986 年度 実績報告書

ヒノキの環境ストレスに対する特性および漏脂性病害発生環境の解析

研究課題

研究課題/領域番号 61480061
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 和夫  東大, 農学部, 助教授 (80162931)

研究分担者 伊藤 進一郎  東京大学, 農学部, 助手 (90092139)
梶 幹男  東京大学, 農学部, 助手 (00152645)
キーワードヒノキ漏脂病 / 発生環境 / 環境ストレス / 樹脂異常滲出機作
研究概要

ヒノキの環境ストレスに対する特性を明らかにするために、先ず漏脂病の多発地帯である石川県および福井県下において実態調査を行った。その結果ヒノキおよびヒノキアスナロの被害はその病徴から,1)地際部被害,2)樹幹部被害,3)梢端部被害に類別された。また、漏脂症被害部は漏脂症のみを示すものと溝腐症を示すものとに類別された。このようなことから、これらの原因は多岐にわたるものと推測された。このような漏脂症被害の発生原因としては,1)苗木段階の造林地での雪起こしに起因するもの,2)圃行圧や沈降圧などの雪圧に起因するもの,3)凍害に起因するもの,4)ナラタケ病などの病害に起因するもの,5)不明なもの,などが考えられた。そこで、ヒノキについては金沢市,輪島市,福井市の3ケ所に、ヒノキアスナロについては輪島市に試験地を設定し、今後その詳細を検討することとした。
立地環境にともなうヒノキの水分特性の変化を明らかにするために、プレシャー・チャンバーを用いたPressure-Volume(P-V)曲線法の適用について検討を加えた。その結果、P-V曲線によって、圧ポテンシャル(4p)や滲透ポテンシャル(4s)などの水ポテンシャル(4w)の構成要素をすみやかに求めることができ、同時に細胞弾性率(ε)についても検討を加えることが可能となった。そこでこの手法を用いて、今後環境ストレスに対する生理学的特性を明らかにすることとした。
ヒノキの樹脂異常滲出機作については表皮部から順次剥皮して、被害の組織学的観察を行ない、最終的には全ての樹皮を剥皮して病徴の推移,拡大について検討を加える手法を確立した。今後この手法を用いて様々な病徴について検討を加えることとした。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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