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1986 年度 実績報告書

植物組織培養のための培養器および装置に関する環境調節工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480073
研究機関千葉大学

研究代表者

渡部 一郎  千葉大, 園芸学部, 教授 (60134392)

研究分担者 平塚 伸  千葉大学, 園芸学部, 助手 (10143265)
林 真紀夫  千葉大学, 園芸学部, 助手 (60092087)
古在 豊樹  千葉大学, 園芸学部, 助教授 (90081570)
杉 二郎  東京農業大学, 名誉教授 (20078231)
キーワード植物組織培養 / 環境調節 / 光環境 / 温度環境 / 炭酸ガス
研究概要

植物組織培養器内の環境と小植物体の生長との関係を解明するために、光量子束,培養器外【CO_2】濃度および培地ショ糖濃度を変えて、小植物体を培養し、生長量を測定した。得られた結果の概要は、以下の通りである。
1.ガスクロマトグラフ装置を用いて、小植物体培養中の培養器内の炭酸ガス濃度を計測できるようにした。
2.カーネーションを供試した試験結果では、培地のショ糖濃度に関係なく小植物体の乾物重は【CO_2】施用区の方が【CO_2】無施用区よりも大きくなった。培地糖濃度の測定結果から、培地の糖は培養後期にはほとんど減少しなかったと推定できた。また、【CO_2】施用区では培養経過とともに明期の培養器内外【CO_2】濃度差が増加したが、【CO_2】無施用区ではほとんど増加しなかった。以上より、培養中期〜後期にあるカーネーションの小植物体の乾物重増加量は、培地の糖等の吸収量よりも小植物体の光合成量に左右されていることが分かった。
3.苗化過程のシンビジウムの小植物体を、異なった環境条件で70日間培養した結果では、培養70日目の小植物体の乾物重は、強光【CO_2】施用区が弱光無施用区の1.7〜2.0培になり、培地ショ糖濃度によらず、強光【CO_2】施用は小植物体の生長を促進した。強光【CO_2】施用区の明期培養器内【CO_2】濃度は、70日目には大気の【CO_2】濃度程度まで低下したので、培養期間を通し、それを1000vpm程度に維持することで、小植物体の乾物重は更に増加すると思われる。シンビジウム小植物体の培養では、従来、培地ショ糖濃度の最適値は2〜3%と言われたが、光・【CO_2】条件によっては、それより低くなることが分かった。
4.以上の結果をもとに、小植物体生長シミュレータを作成した。シミュレーションでは、ほぼ試験結果通りの小植物体の乾物重の経日変化が得られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 古在豊樹,富士原和宏,渡部一郎: 農業気象. 42. 1-6 (1986)

  • [文献書誌] 古在豊樹,富士原和宏,渡部一郎: 農業気象. 42. 119-127 (1986)

  • [文献書誌] 古在豊樹,杉二郎: 農業および園芸. 61. 1005-1009 (1986)

  • [文献書誌] 古在豊樹,富士原和宏: 農業および園芸. 61. 1113-1117 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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