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1988 年度 実績報告書

植物組織培養のための培養器および装置に関する環境調節工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480073
研究機関千葉大学

研究代表者

渡部 一郎  千葉大学, 園芸学部, 教授 (60134392)

研究分担者 平塚 伸  三重大学, 生物資源部, 講師 (10143265)
林 真紀夫  千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (60092087)
古在 豊樹  千葉大学, 園芸学部, 助教授 (90081570)
キーワード植物組織培養 / 環境調節 / 湿度環境 / 培養器内環境
研究概要

本研究は、植物組織培養における培養器内のガス環境、光環境の計測システムを確立し、培容器内のガス環境、光環境を計測するとともに、これらが組織培養小植物体の生長を促進する培養器内環境調節システムを作ることを目的とする。
本年度は、培養器内の湿度環境の計測システムを開発するとともに、それを用いて培養器内の湿度計測を行った。培養器内の湿度計測には、小型高分子湿度センター(直径5mm、長さ15mm)を用いた。供試培養器として、容積750のプラスチック製培養器を用いた。培養器内に小植物体がある場合とない場合、培養器に通気性フィルター付栓を用いた場合とフィルターなしの栓を用いた場合、を組み合わせた試験区を設け、培養器内相対湿度の連続計測を行った。
その結果、培養器内相対湿度はそれぞれの試験区間で異なり、また、同一試験区でも明期と暗期でことなることが確認された。すなわち(1)培養器内の相対湿度は、明期よりも暗期で5〜15%高く、フィルターなしの栓を用いた場合の暗期のそれは、ほぼ100%に達した。(2)フィルター付栓を用いた場合の培養器内相対湿度は、フィルターなしの栓のそれよりも明期および暗期において5〜15%低くなり、培養器内湿度制御の一方法としてフィルター利用が考えられた。(3)小植物体がある場合の培養器内相対湿度は、ない場合のそれよりも高く、小植物体が生長するにつれて上昇し、(培養器内相対湿度は)小植物体の蒸散量の多少によって異なった。
以上で得られた結果は、湿度環境調節のための基礎データとして利用できる。当初予定した、湿度環境と培養小植物体の生長の関係については、試験結果がまだ得られておらず、今後の課題として残された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] K.Fujiwara;T.Kozai;I.Watanabe: Acta Horticulturae. 230. 153-158 (1988)

  • [文献書誌] T.Kozai;Y.Koyama;I.Watanabe: Acta Horticulturae. 230. 121-127 (1988)

  • [文献書誌] 古在豊樹、関本克宏: 生物環境調節. 26. 21-29 (1988)

  • [文献書誌] 富士原和宏、古在豊樹、中條愉利子、渡部一郎: 農業気象.

  • [文献書誌] S.Hiratsuka;J.Matsushima;T.Kozai;I.Watanabe: J.Japan.Soc.Hort.Sci.57. (1989)

  • [文献書誌] 古在豊樹: "植物組織培養と培養器内環境調節-培養苗生産における生長促進と新しい培養システム" ニューサイエンス社, (1989)

  • [文献書誌] "High Thechnology in Protected Cultivation-From Environment Control Engineering Point of View-" 1-43 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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