研究課題/領域番号 |
61480077
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
入谷 明 京大, 農学部, 教授 (80026385)
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研究分担者 |
三宅 正史 京都大学, 農学部, 助手 (60093316)
内海 恭三 京都大学, 農学部, 助教授 (90033266)
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キーワード | 一卵性双子 / 一卵性4つ子 / 一卵性8つ子 / 割球分離 / 金属刃による胚分断 / ウシ胚 / ヤギ胚 / 家兎卵管内培養 |
研究概要 |
ウシとヤギの胚盤胞分断による双子生産の成功率を高めるために、研究者らが開発した金属刃を使って、初期及び後期の胚のステージごとの分断成功例を比較した。胚を微少ピペットで吸引保定することなしに、透明帯の上から直接金属刃で圧迫して、内部細胞塊を2等分するように押し分けた後、引き裂くように細胞質を分断するため、透明帯が脆弱で拡張した後期胚盤胞の方が透明帯からの胚細胞質の破裂崩壊なしに効率よく胚を分断することができた。首尾よく胚細胞質の損傷なしに分断されたヤギとウシの2分離胚の内の90%は体外培養の30分後に胞胚腔の再拡張による回復が観察された。ヤギ胚の一例では別の透明帯に再封入した2分割胚の3対を1対ずつ移植して2対1片方計5匹の子山羊の得られた好例もある。ウシ胚では分割した57対の内、13対を13頭に移植して、6頭(46%)が妊娠継続中で、他の対は寒天包埋して凍結保存している。8細胞期の山羊胚を過剰排卵処置後の外科的手術法で回収し、1つの8細胞期卵子を2割球ずつ分離した4組の割球群の発生能を調べ、一卵性4つ子の作出の可能性を試みた。この4組の割球群を寒天包埋して家兎卵管内で4日間培養した後に胚盤胞期胚を回収した。15個の8細胞期胚から54個の2/8割球胚を移植して、18個(37%)の胚盤胞が得られた。その内、5例8個の移植によって、1子のみを生産し、他にも妊娠継続中のものがある。このように、ヤギの2/8割球由来胚盤胞は満期まで発育することが確認された。しかし各分割球の4組全てが発育する例が少ないことや、1/8分割球の発育性の検討が問題として残された。牛受精卵子の割球分離法や分離割球の発育性に関する研究は、体外成熟卵子の体外受精卵子の家兎卵管内での胚盤胞への発育が低率ながらも観察されたことから、今後体外受精由来の8細胞期卵子を使った単離割球の発育性の検討が計画されている。
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