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1986 年度 実績報告書

神経伝達機構の解析を目的としたボツリヌス毒素の毒性発現機序の解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480080
研究機関北海道大学

研究代表者

久保 周一郎  北海道大学, 獣医学部, 教授 (40001515)

研究分担者 首藤 文栄  北海道大学, 獣医学部, 助手 (60001533)
キーワードボツリヌス神経毒素 / 神経伝達機構 / アセチルコリンの放出阻害 / シサプトゾーム / 毒性発現機序
研究概要

ボツリヌス毒素によるラット大脳シナプトゾーム(Syn)からのアセチルコリン(Ach)放出阻害機構、および毒素受容体と考えられているSyn膜ガンダリオシドと毒素との結合様式を解析した。
1.毒素とSynとの結合:結合は毒素の重鎖によって行われ、温度に依存しない可逆的反応であった。
2.毒素のSyn内への侵入:毒素によるAch放出阻害の発現には、37℃でlag timeが必要であった。このlag time前半に毒素はSyn表面から内部に侵入し、抗毒素抗体と反応できなくなった。
3.毒素のSyn内での毒性発現:毒素によるAch放出阻害の最大発現にはlag timeの後半が必要であり、これが毒性発現段階を反映した。
4.毒素とガングリオシドとの結合様式:低イオン強度、37℃では【^(125)I】標識B,【C_1】およびF型毒素はいづれも、3種のガングリオシド(GY1bGD1b,GD1a)と強く結合し、その結合恒数は2-4X【10^8】【M^(-1)】であった。しかし、0℃ではBおよびF型毒素はガングリオシドと結合しなかった。
一方、生理的条件に近い高イオン強度では、【C_1】型毒素だけが0℃および37℃でガングリオシドと強く結合し、BおよびF型毒素はいづれもガングリオシドと結合しなかった。しかし、ガングリオシドは【C_イ】型毒素を中和しなかった。以上の結果から、毒素とガングリオシドとの結合は、温度およびイオン強度に強く依存し、毒素の型によって異なることから、ガングリオシドだけがsyn膜上の本来の受容体と考えることには難があり、タンパク質性受容体の存在が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] James O.OCHANDA: J.Biochemistry. 100. 27-33 (1986)

  • [文献書誌] Satoru MURAYAMA: J.Biochemisty.

  • [文献書誌] 村山識: 家畜生化学研究会報. 19. 45-55 (1986)

  • [文献書誌] 久保周一郎: 化学と生物. 6. 372-379 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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