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1986 年度 実績報告書

拍動流中の赤血球レオロジー

研究課題

研究課題/領域番号 61480100
研究機関愛媛大学

研究代表者

志賀 健  愛媛大, 医学部, 教授 (10028350)

研究分担者 昆 和典  愛媛大学, 医学部, 講師 (40093926)
キーワード拍動流 / 赤血球 / 変形 / 血流
研究概要

拍動流中を流動する赤血球の変形と配向の分布を顕微鏡下に観測し、赤血球の拍動変形能とくに変形の周波数応答性と流れ挙動との関連について研究することを目的としている。本年度は装置を完成させ、実験条件を設定するための予備実験に主眼を置いた。
(1)まず、装置に関しては既設設備(倒立顕微鏡ほか)に本研究補助金で購入したコンピューター制御送液システムおよびストロボスコープを配置し、予想された拍動的変形が観測可能かどうかについてテストした。(2)他方、従来の方法を用いて赤血球のズリ応力変形のサイン波周期依存性と周波数追随性について、正常および膜硬化赤血球を材料として予備実験を行なった。(3)最後に、本装置を用いて、高粘度デキストラン溶液で希釈した赤血球サスペンションについてTVイメージプロセッサとコンピューターを用いた自動解析ソフトウェアの開発を行った。
具体的には(1)顕微鏡上の薄平板平行流路(100-200μm厚)を流れる赤血球に拍動流を送液し、送液システムの作動をテストし、かつ送液ソフトウェアを完成させた。(2)赤血球自体の拍動周期依存性と周波数応答性については別個に予備実験を行ない、ズリ応力による正常赤血球の円板(低速時)-楕円板(高速時)変形サイクルが、ズリ応力変動9-90ダイン/【cm^2】の範囲で、ほゞ2Hzを境にして応答能低下が起ることを見出した。さらに、膜骨格構造を部分固定したとき、および赤血球内カルシウムを増加させたとき、より低周波数で応答能低下が起ること、さらに後者の場合カルモジュリン阻害剤が拮抗作用を示す可能性があることを示した。(3)自動解析については以上の予備実験結果を基にソフトウェアを開発したが、まだ精度的に不備な点があり、TV画像上のエッジ強調など高度な画像処理法を導入すべく改善につとめている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 昆和典,村上順子,前田信治,志賀健: 第38回日本生理学会中国四国地方会(予稿集). 38. 19-19 (1986)

  • [文献書誌] 昆和典,村上順子,谷口拓也,近藤圭一,志賀健: 第9回生体膜と薬物の相互作用シンポジウム(予稿集). 9. 97-98 (1986)

  • [文献書誌] 昆和典,村上順子,岡崎正治,志賀健: 第12回日本微小循環学会総会(予稿集). 12. 26-26 (1987)

  • [文献書誌] 昆和典: 第10回日本バイオレオロジー学会.

  • [文献書誌] Kon,K.;Murakami,J.;Shiga,T.: Fourth World Congress for Microcirculation.

  • [文献書誌] Kon,K.;Murakami,J.;Okazaki,M.;Shiga,T.: Japanese Journal of Physiology.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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