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1986 年度 実績報告書

非放射性 in situ ハイブリッド法による癌遺伝子に基づく癌の診断と分類

研究課題

研究課題/領域番号 61480134
研究機関東海大学

研究代表者

守内 哲也  東海大, 医学部, 講師 (20174394)

研究分担者 中根 一穂  東海大学, 医学部, 教授 (60164240)
キーワードin situ hybridization / がん遺伝子 / DNAブローブ / がん
研究概要

我々はプローブのDNA塩基配列内に存在するチミン(T)に紫外線を照射し、チミンダイマーを形成させ、組織切片とのin situ hybridizationの後、チミンダイマーに対する特異的抗体でDNAプローブの局在を検出する新しい方法を開発した。ニトロセルロース上にpBR322 DNAを焼きつけT-Tダイマー化pBR322 DNAをプローブとしてDot blot hybridizationを行なったところ1pgまで検出され、in situ hybridizationでmRNAを検出するのに十分な検出感度であった。DNAのT-Tダイマー化に必要な紫外線量は3000〜6000ジュール/m であるが平均的な至適量は5000ジュール/m であった。
このチミンダイマー法により種々の遺伝子DNAをプローブとしてin situhybridizationを行なった。DNAプローブと組織(あるいは細胞)の組み合わせは次の通りである。C-myCがん遺伝子:ヒト胸腺腫およびrat testis,K-rasがん遺伝子:肺癌細胞T883,胎盤型アルカリフォスファターゼcDNA:子宮頚部癌,成長ホルモンcDNA:ラット下垂体,Herpes simplex type1DNA;Vero cell,PCNA/cyclin cDNA:rat testis。いずれの症例においても従来のDNPラベル法に比べて非特異的に染まる細胞が著しく減少し、チミンダイマー法の特異性の高いことが示された。特にc-mycに関してはin situ hybridizationによるmRNAの局在だけでなく、合成ポリペプチドを免疫して得た 抗c-myc抗体を併用し、c-mycの遺伝子産物の局在も同時に検索した。その結果、抗体陽性組織(細胞)とin situ hybridization陽性組織(細胞)とは極めて高い一致をみた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Gregersen,P.K;Moriuchi,T.et al: Proc.Natl Acad.Sci.USA. 83. 9149-9153 (1986)

  • [文献書誌] Moriuchi,T;Matsumoto,K.et al: Nucleic Acids Symp.Ser.17. 117-120 (1986)

  • [文献書誌] Nakane,P.K.;Moriuchi,T.et al: Acta Histochem.cytochem.19. (1986)

  • [文献書誌] Matsumoto,K;Moriuchi,T.et al: EMBO J.6. (1987)

  • [文献書誌] Nakane,P.K;Moriuchi,T.et al: Acta Paediatrica Japonica. (1987)

  • [文献書誌] Shroyer,K.R;Moriuchi,T.et al: Cellular,Molecular and Genetic Approach to Immunodiag-nosis and Immunotherapy with Labeled Antibodies(University ofTokyo Press). (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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