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1987 年度 実績報告書

難活性尖症性疾患に関する実験病理学的研究ー突然変異遺伝子とマクロファージ機能ー

研究課題

研究課題/領域番号 61480135
研究機関東北大学

研究代表者

能勢 眞人  東北大学, 医学部, 助教授 (70030913)

研究分担者 逸見 仁道  東北大学, 医学部, 助手 (90165514)
キーワード突然変異遺伝子lpr / 肉芽腫性尖 / マクロファージ / 免疫複合体 / マクロファージ分化・活性化因子 / サイクロスギリンA / ヒトT細胞株 / ヒトリコビナントサイトカイン
研究概要

昨年来の肉芽腫性尖発症機序におけるマクロファージ(Mφ)機能と突然変異遺伝子lprに関する成果を踏まえ以下の研究を行った.
I.MRL/lマウス由来Mφ異常活性化因子の精製:肉芽腫性炎を自然発症するMRL/lマウスはlpr遺伝子にコードされる異常T細胞の著るしい増殖を発現しているが,その脾細胞培養上清中に検出されるMφ活性化因子(MRL/l-MAF)がMφの異常活性化を誘導しこのことが肉芽腫性病変の発現に重要であると考えている. この因子はISCOV培養液中で高いyieldを得,陽イオン交換クロマトにて粗分画を得た.
II.サイクロスポリンACC_5A)のMφ異常活性の抑制:C_5AはMRL/lマウスの肉芽腫性尖発症を抑制・寛解したがこの効果は少なからず異常T細胞の増殖抑制とMφ異常活性化の抑制,さらには上記MRL/l-MAF産生の抑制を誘導することが明らかとなった.
III.ヒトT細胞白血病細胞株HUT102由来のマウスMφ分化活性化因子の精製:HUT102産生物質中にMRL/lマウスMφの機能を是正する活性を見い出しているが,この上清よりマウスMφ細胞株M1の分化誘導活性(MDF)を指標に,SーSepharose,レンチルレクチンクロマトにて粗分画を得た. この機能的性状は種々のヒトリコビナントサイトカインの単一作用に相当しなかった. さらにPhenyl-Sepharoseにて精製しSDS-PAGEにて約40KDにMDF活性を有するシングルバンドを得た.
IV.MRL/lマウス血清中のMφ活性酸素放出誘導活性の解析:血清中の寒冷凝集分画に強い上記活性を見,CsA投与が免疫複合体量に影響することなくこの活性を減少せしめることを見い出した. 以上の事実からlpr遺伝子の発現によるMφ機能修飾と免疫複合体の質の肉芽腫性尖発症における重要性が示唆された.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Fukazawa,I.: Jap.J.Inflamm.7. 507-510 (1987)

  • [文献書誌] Nose,M.: Clinical Immunol.19. 736-742 (1987)

  • [文献書誌] Kanno,H.: Proc.Jap.Soc.Immunol.17. 319 (1987)

  • [文献書誌] Nose,M.: Submitted to Am.J.Pathkl.

  • [文献書誌] Nose,M.: Proc.Jap.Soc.Immunol.17. 163 (1987)

  • [文献書誌] Nose,M.: Submitted to J.Immunol.

  • [文献書誌] Nose,M.;ed.by M.Kyogoku;H.Wigzell: "New Horizons in Animal Models for Autoimmune Disease" Academic Press,Tokyo, 369 (1987)

  • [文献書誌] 能勢真人;広瀬俊一編: "解説 臨床免疫学" 科学評論社, 432 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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