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1987 年度 実績報告書

メタロチオネインの生理的意義,特に放射線障害に対する耐性と重金属代謝異常症

研究課題

研究課題/領域番号 61480161
研究機関北海道大学

研究代表者

小島 豊  北海道大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (50135555)

研究分担者 蔵崎 正明  北海道大学, 大学院・環境科学研究科, 助手 (80161727)
新岡 正  北海道大学, 大学院・環境科学研究科, 助手 (20123953)
キーワードメタロチオネイン / 重金属結合蛋白質 / 遺伝性重金属代謝異常症 / メンキース病 / 放射線障害 / 亜銅代謝 / 銅代謝 / 高速液体クロマトグラフ
研究概要

本研究は,放射線に暴露された実験動物の肝臓内に誘導生合成される亜鉛結合低分子量蛋白質と,遺伝性重金属代射異常症であるメンキーズ病の際,腎臓に畜積される銅結合低分子量蛋白質を精製し,その性質を調べ,従来より知られているメタロチオネインとの異同を明らかにし,その量的変化を調べ,最後に放射能耐性と重金属代謝異常症症の発症の機構と,メタロチオネインの生理的意義を解明しようとするものである.
(1) 亜鉛および銅結合低分子量蛋白質の,簡便にして正確な精製,定量法として,逆相カラム高速液体クロマトグラフを用いる方法を確立した. (2)さらに, 高速液体クロマトグラフで蛋白質特に金属結合蛋白質の精製,定量を行う際の欠点として,後料を極少量しか添加できず,そのため蛋白質を濃縮せねばならなかった. この濃縮操作は,時間がかかり,かつ,貴重な試料の一部を損失する. 研究代表者は,従来の部分に,新たにポンプを一合加え,回路を一部変更するなど,高速液体クロマトの機器を改良した. その結果,希釈された試料を,高速液体クロマトのカラムの中で濃縮する方法を確立し,次いで,精製,定量の実験条件を確立した. (3)ーこれらの金属結合蛋白質は,アミノ酸配列の異なるいくつかのイソ蛋白質にわかれ,てのイソ蛋白質の組整と,生理的,病理的条件の関係が注目されているが,このイソ蛋白質を,上記改良型逆相カラム高速液体クロマトグラフを用いて,分離,定量する方法を確立した. (4) 放射線障害の際,メタロチオネインと並んで,生体防禦反応に関与しているスーパーオキサイド・ディスムターゼの銅による誘導現像をみつけた. (5) 自然発症ヒト・メンキース病のモデル・マウスを我々の教室で飼育・繁殖し,腎臓その他の臓器より飼結合低分子量蛋白質の精製を行った. その性質を調べている.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Kagi,J.H.R;Kojima,Y.: "Metallothionein II"edited by J.H.R.Kagi d Y,Kojima. 25-61 (1987)

  • [文献書誌] Kagi,H.,他: Research Communications in Chemical Pathology and Pharmacology. 56. 101-109 (1987)

  • [文献書誌] Takashima,M.他: "Metallothionein II"edited by J.H.R.Kagi d Y,Kojima. -707 (1987)

  • [文献書誌] Nakabayashi-Kodama,J.他: "Metallothionein II"edited by J.H.R.Kagi d Y,Kojima. -710 (1987)

  • [文献書誌] 新岡正他: 日本衛生学雑誌. 43. -244 (1988)

  • [文献書誌] Kurasaki,M.他: Environmental Science,Hokkaido. 9. 205-216 (1986)

  • [文献書誌] J.H.R.Kagi;Y.Kojima,Editcrs: "Metallothionein II" Birkhauser Verlag,Basel/Boston/Stuttgart, 755 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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