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1986 年度 実績報告書

生活環境の差異による微量元素の毒性及び必須性の変動に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480162
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 継美  東大, 医学部, 教授 (80009894)

研究分担者 門司 和彦  東京大学, 医学部, 助手 (80166321)
柏崎 浩  東京大学, 医学部, 講師 (60004735)
キーワード微量元素の毒性 / 微量元素の必須性 / 環境温度 / 個体群飼育 / 生体影響の指標
研究概要

本年度実施した、マウスを用いた実験の内容及び知見は以下のとおりである。1.微量元素過剰食での飼育条件の検討:Zn,Srの各過剰食で雄を2週間飼育の後、体内分布の定量を行なった。Sr過剰では骨中Srの著明な増加を認めたのに対し、Zn過剰では通常の10倍のZn摂取であったにもかかわらず臓器中Znの変化は軽微であった。 2.微量元素による生体影響の生理・生化・行動学的指標の検討:(1)致死量に満たないSeを一回投与した後に、体温低下酸素消費量の減少、摂食行動の誘発(いずれも一過性)が起きることを観察した。(2)Hg,Cr,Mn,Al,Mg,Caの一回投与によっても、Se同様の一過性の体温低下を生じた。Cu,Pb,Sn,Feについては明確な体温変化を認めなかった。Hgについては摂食行動の誘発をも確認したが、他の元素については未検討である。(3)Cr一回投与後、赤血球中グルタチオンレダクターゼ活性の低下を認めた。 3.環境条件を変えて飼育するたの基礎的条件の検討:(1)温度条件の変化;1.間歇的に寒冷ばくろ(10℃)を行ない。食塩水と蒸溜水とを選択摂取させたころ、寒冷ばくろ期に食塩水の摂取が増加した。2.Se一回投与時の生体影響(2.(1)に記した)が環境温によって修飾されること、及びSe毒性(死亡率、体重変化によって評価)が環境温によって著しく変わることを認めた。(2)個体群飼育における生体影響指標として重要な繁殖力に対しSe及び有機Hgの及ぼす影響を、個別飼育条件下で検討した。特に妊娠前のばくろに注目した。すなわち、有機Hgは一回投与の後、2週間連続でキレート剤を与え、その後交配して妊娠させ、繁殖能を検討し、Seは飲水に添加して10〜20日間与えた後、交配、妊娠させ、出産直前におけるSeの母体・胎盤・胎仔への分布を定量した。(3)低酸素条件での飼育装置(酸素消費量測定装置も兼ねる)を製作し、短期の試験を実施した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] C.Watanabe: Toxicology and Applied Pharmacology. 86. 372-379 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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