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1988 年度 実績報告書

神経障害性化学物質の作用機序と毒性予測

研究課題

研究課題/領域番号 61480164
研究機関金沢大学

研究代表者

橋本 和夫  金沢大学, 医学部, 教授 (30092795)

研究分担者 坂本 順子  金沢大学, 医学部, 助手 (90110626)
谷井 秀治  金沢大学, 医学部, 助手 (90110618)
林 正男  金沢大学, 医学部, 助教授 (70164960)
キーワードラット胎児神経細胞培養 / アクリルアミド誘導体 / アルコール / 無機重金属 / 神経毒性 / イオンポテンシャル / ケミカルソフトネス / 神経毒性予測
研究概要

神経障害性化学物質の作用機序および毒性予測の研究のため、本年度は以下の研究をおこなった。
1.ラット胎児大脳神経細胞培養法の基礎的検討
(1)妊娠日令の検討:妊娠期間の異なる母親ラットから摘出した胎児について、大脳神経細胞の培養をおこなった結果、妊娠17〜18日令から得た胎児大脳が最も培養に適していることが明らかとなった。
(2)ポリリジンによるディッシュコーティングの検討:培養ディッシュのポリーL.リジン(PLL)によるコーティングの最適条件を検討し、2μg/mlホウ酸緩衡溶液によるコーティングで最も良好な結果を得た。
(3)血清添加の検討:血清含有培地を細胞分裂阻害下で用いるよりは、無血清培地を用いた場合、より良好な培養結果を得ることが判った。
2.アクリルアミド誘導体の神経毒性作用
1.の基礎的検討によって確立した大脳神経培養系に対する作用を調べた。誘導体の作用は濃度に依存し、in vivoの神経毒性と高い相関を示した。しかし誘導体の1つであるメチレンビスアクリルアミドは、培養系に対して強い作用を示したが、動物に対する投与では神経毒性を示さず、物質によっては細胞系による毒性評価は慎重でなければならない。
3.アルコールおよびアセトアルデヒドの作用
大脳神経細胞に対する2物質の作用をしらべ、アセトアルデヒドの強い阻害作用と、これに対する還元グルタチオンの保護作用を認めた。
4.各種無機重金属の毒性作用
同上系を用いて、水銀、鉛、亜鉛、カドミウム、タリウム、銅、マンガン、クロム、鉄、ニッケル、アルミニウムの作用を調べた。これら金属の毒性は、そのイオンポテンシャル、ケミカルソフトネスパラメータと有意な相関を示し、金属の神経毒性予測に有用なことが判った。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Hideji Tanii: Archives of Toxicology. 61. 298-305 (1988)

  • [文献書誌] Masao Hayashi: Toxicology in Vitro. 2. 69-74 (1988)

  • [文献書誌] Hideji Tanii: Archives of Toxicology. 62. 70-75 (1988)

  • [文献書誌] Kazuo Hashimoto: J.Univ.Occup.Indust.Health. 10(Suppl.). 209-218 (1988)

  • [文献書誌] Masao Hayashi: Archives of Toxicology.

  • [文献書誌] Kazuo Hashimoto: Proceedings of Medichem.

  • [文献書誌] Kazuo Hashimoto: "Seminars of Toxicity Mechanisms I" Center for Academic Publications Japan, 1-126 (1987)

  • [文献書誌] Hideji Tanii: "Seminars of Toxicity Mechanisms I" Center for Academic Publications Japan, 1-126 (1987)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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