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1988 年度 実績報告書

半導体新素材の発がん性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480165
研究機関九州大学

研究代表者

久永 明  九州大学, 医学部, 講師 (20128078)

研究分担者 平田 美由紀  九州大学, 医学部, 助手 (30156674)
田中 昭代  九州大学, 医学部, 助手 (10136484)
石西 伸  九州大学, 医学部, 教授 (80037340)
キーワード半導体 / ヒ化ガリウム / リン化ガリウム / インジウムヒ素 / 発がん性
研究概要

1)ヒ化ガリウム(GaAs)とリン化ガリウムおよび酸化ガリウム(Ga_2O_3)の皮下および腹腔内投与実験
ICR雄性マウスにGaAs、GaP、Ga_2O_3各々Ga当たり48mg/kg,480mg/kgを0.2mlのオリーブ油に懸濁し、皮下および腹腔内へ1回投与した。その後無処置で放置し、約1年6ケ月間観察し、剖検後病理組織学的に検索した。その結果、皮下投与実験において、各群とも投与物質によっては体重増加には影響は及ぼされず、観察終了時までの各群の生存率に関して対照群との間に有意な差は認められなかった。さらに、腫瘍発生数に関して、投与部位には各群とも腫瘍の発生は観察されず、皮下組織には各被験物質が沈着し、結合組織の増生が観察された。腹腔内投与実験に関しては、現在検索中である。
2)ヒ化ガリウムの気管投与実験
雄性シリアンゴールデンハムスター(8週令)にGaAs,三酸化ヒ素(As_2O_3)ベンツピレン(B(a)P)の各物質の総量3.75mgの気管内投与実験を行った。その結果、GaAs群では30匹中1匹、As_2O_3群では30匹中1匹に肝腫瘍の発生があり、B(a)P群では29匹中2匹に肺腫瘍(うち1匹は皮下腫瘍の転移)、1匹に肝腫瘍、1匹に皮下腫瘍の発生があり、対照群では各臓器の腫瘍の発生は観察されなかった。GaAs群においては呼吸器官の腫瘍の発生は認められず、GaAsの呼吸器官に対する催腫瘍性は確認できなかった。
3)走査電子顕微鏡(SEM)による観察
雄性シリアンゴールデンハムスター(8週令)にインジウム化素(InAs)を週1回、2週にわたって気管内へ投与し(0.5mg/As匹1回投与量)、その後生殺し、肺の標本を作成し、肺胞、細気管支の病変およびマクロファージ(Mφ)の活性状況について観察した。その結果、今回の投与量の範囲では、顕著な肺の障害は観察されず、Mφの活性化も観察されなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 大山司郎: 第60回日本産業衛生学会講演集. 519 (1987)

  • [文献書誌] S.Ohyama: Applied Organometallic Chemistry. 2. 333-337 (1988)

  • [文献書誌] 田中昭代: 第62回日本産業衛生学会講演集. (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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