研究課題/領域番号 |
61480183
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
広瀬 俊一 順天堂大, 医学部, 教授 (70010147)
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研究分担者 |
谷口 修 順天堂大学, 医学部内科, 助手 (80163624)
平野 隆雄 順天堂大学, 医学部内科, 助手 (10165186)
高崎 芳成 順天堂大学, 医学部内科, 講師 (80154772)
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キーワード | 膠原病 / 免疫複合体 / 免疫複合体病 / C3d / 全身性エリテマトーデス(SLE) / 慢性関節リウマチ(RA) / Raji Cell法 / Clg法 |
研究概要 |
全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ等の自己免疫疾患では、血中免疫複合体(IC)が検出され、腎などの臓器障害に病因的義義を持つと思われる。我々は抗C3d抗体を用いたELISA法を開発し、膠原病患者のICを測定するとともにICの分析等を行なっている。方法は、ウサギ抗ヒトC3dlgG抗体(DAKO社)を1%ペプシン(37℃18時間pH410)処理しセファデックスG200によりF【(ab1)-2】を分離し、第一抗体とした。この抗C3d抗体12正常ヒト血清とは反応せず、加熱凝集ヒト1gGと混和保温後の血清とは反応性を示した。こと抗ヒトC3dF【ab1)1-2】(10ug1ml)を96穴マイクロタイタープレートにコートし、160倍希釈被検血清と反応させた後、ペルオキシダーゼ標識ウサギ抗ヒトF【(ab1)-2】を第2抗体として反応させた。加熱凝集ヒト1gG(AHG)は、63℃25分加温(1gG10mg1ml)した後セファロース4Bにてoligomer以下の1gGを焼いたもので、これを正常血清と反応させたものを陽性対照として用いた。単位は血清中AHG(ug1ml)換算とした。正常血清においてはIC値は10ug1ml以下と低値なのに対し、膠原病においては、IC値が、13.6ug1ml(±31.6)と高値を示し、陽性率は約38%(42例中16例)だった。これを従来のRajicell法、抗C3抗体法及びClg固相法と比較検討するとClg固相法とは全く相関せず、抗C3法と弱い相関を示した。Raji Cell法はC3dに対するリセプターを持つが細胞表面成分が自己抗体又は交差反応を示す抗体と非特異的に結合することにより影響をうけるという欠点を持つため、これにかわりC3の最終代謝産物のC3dを組織する方法を確立したことは重要である。これまでは各疾患別の症例数が少なく、疾患特異性や症状、所見との関連性については現在検索中であり、今後病態把握と関連して、より詳細な研究を進めて行く予定であり、抗DNA抗体、抗RNP抗体等による抗原の解析も同時に行なう予定である。
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