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1986 年度 実績報告書

プリン代謝経路におけるリボキナーゼを介するリボース代謝の意義

研究課題

研究課題/領域番号 61480184
研究機関帝京大学

研究代表者

赤岡 家雄  帝京大, 医学部, 教授 (00000919)

研究分担者 高岡 佳代  帝京大学, 医学部, 実験助手
山内 俊一  帝京大学, 医学部, 助手 (40191374)
キーワードリボース / リボカイネース / 核酸代謝 / 赤血球 / 赤芽球 / K-562細胞 / 細胞分化
研究概要

1.生体内におけるリボースの代謝動態および集積臓器を知る為に、放射能標識をしたリボースを、ラット尾静脈に静注したところ、血中より速やかに消失し、注入後2時間で、注入直後の約40%の濃度にまで減少した。この減少分の70%近くは尿中に検出され、ラットにおいてはリボースは尿細管より再吸収されないことが示唆された。一方、リボースの集積臓器としては、肝臓(投与量の13%が分布)が際立って多い他は、賢臓と血球にわずかな取り込みが見られる程度で、他の臓器には痕跡以下の量しか認められなかった。従って、少なくともラットへの静注という条件下では、リボースを直接代謝しうる臓器は限られたものであることが示唆された。
2.ヒト赤血球中のリボカイネースの存在に関しては、PRPPの測定等により、改めてこれを確定的なものとした。
3.核酸代謝がなされないはずの赤血球で、リボースの取り込みと代謝が盛んなことの理由を探る為に、血球系の幹細胞の性格を保持しながら、分化誘導物質により赤芽球、網状球の方向へ分化することが知られているヒト赤白血病患者由来のK-562細胞を用いて、分化前後でのリボースの取り込みの変化を観察した。分化前のK-562細胞では、HL-60細胞他いくつかの血球系細胞と同様に、リボースの取り込みはあまり盛んではなかったが、20μΜのヘミンを加えて分化を誘導すると、リボースの取り込みが増加し、赤芽球系への分化がほぼ完成する4日目頃には細胞当りの取り込みが10倍近くに著増することが観察された。このリボースの取り込みは、K-562細胞の増殖促進因子として知られる、インスリンやトランスフェリン等によってより明確なものとなることも判明した。現在この取り込まれたリボースの代謝経路を検索中である。またリボカイネース精製の為に利用することも試みている。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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