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1986 年度 実績報告書

日本および中国青海省における高地肺水腫の成因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480194
研究機関信州大学

研究代表者

小林 俊夫  信大, 医学部, 講師 (80020775)

研究分担者 酒井 秋男  信州大学, 医学部, 助手 (70020758)
吉村 一彦  信州大学, 医学部, 助手 (70174985)
福島 雅夫  信州大学, 医学部附属病院, 助手 (30173339)
久保 恵嗣  信州大学, 医学部, 助手 (80143965)
草間 昌三  信州大学, 医学部, 教授 (70020708)
キーワード高地 / 肺水腫 / 肺高血圧
研究概要

1)臨床的検討:(1)日本における高地肺水腫患者に肺循環動態を検討し、右心力テーテルを実施した5例の患者の結果をまとめた(日胸疾,誌投稿中)。これによると、本症では、軽度肺高血圧、肺毛細管楔入圧は正常、心拍出量は正常範囲内であり、非心臓性肺水腫であることを示唆した。次に、肺水腫液の蛋白濃度を測定した。2例の高地肺水腫患者の肺水腫は、Protein richであり、肺毛細管における蛋白に対する透過性亢進の存在が示唆された(日本胸疾会誌投稿中)。さらに、高地肺水腫患者におけるカテコラミン代謝について検討した。カテーコラミンが入院時に高値を示した。これらの患者に種々の程度の中枢神経症状が認められた。この内の症例に入院時に頭部CTを施行すると、9例中8例に脳室の縮小、脳槽縮小、脳構消失、透過性亢進などの所見がみられ、脳浮腫の存在が示唆された。これらの所見の関係を検討すると、症状が強く、頭部CT所見の強いものに、カテコラミンの血中、尿中の濃度が高かった。これらの結果より、カテコラミン代謝が、本症の病態に深く関与していることが示唆された。61年6月7月に、高地肺水腫既往者と健常成人(対照として)が合同学術登山、を北アルプス、燕岳より大夫井岳にかけて、3泊4日をかけて、2回にわたって行った。その結果は、現在整理中であるが、自覚症状をチェックするES・スコアー、末肖血液所見では、血小板減少の推移、プロスタイドの変動など興味ある所見が得られ、Thoraxに投稿中である。また、動脈血酸素飽和度、カテコラミン代謝、脳CT所見などについても貴重な成果を挙げた。」(2)中国青海省における高地肺水腫の疫学的検討:本年度、研究分担者の福島雅夫は、青海省トトカワ地域に一ケ月滞在し、チベット族における、高地肺水腫の発生状況について、青海省高原医学研究所と共同研究を行い、多大な成果を挙げた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 小林俊夫: 日本胸疾会誌.

  • [文献書誌] 小林俊夫: 日本胸疾会誌.

  • [文献書誌] Tosio Kobayashi,et al.: Chest.

  • [文献書誌] Toshio Kobayashi,et al.: Thorax.

  • [文献書誌] Toshio Kobayashi,et al.: Thorax.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2018-02-02  

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