研究課題/領域番号 |
61480194
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小林 俊夫 信州大学, 医学部付属病院, 講師 (80020775)
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研究分担者 |
酒井 秋男 信州大学, 医学部付属心脈管病研究施設, 助教授 (70020758)
吉村 一彦 信州大学, 医学部, 助手 (70174985)
久保 恵嗣 信州大学, 医学部, 講師 (80143965)
草間 昌三 信州大学, 医学部, 名誉教授 (70020708)
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キーワード | 高地 / 肺水腫 / 低酸素 / 低圧 / 脳浮腫 / 呼吸調節 / 肺高血圧 |
研究概要 |
1) 中国青海省における高地肺水腫の成因: 中国青海省で発生する高地肺水腫の病態を検討するために、中国青湖省の西〓を訪れ、学術討論を行った。その結果、高地肺水腫の臨床像には差異は認められないが、発症高度が中国側では高く、また治療方法でも、低地移送は困難であり、酸素吸入や安静のほかに、確実な内服剤の投与が必要であり、その開発の必要性が強調された。 2) 高地肺水腫の成因に関する実験的研究: 慢性肺リンパ瘻を作成した覚醒緬羊を入工気透象タンク装置を用いて、海抜6,600m相当の高地性環境に暴露すると、肺リンパ流量の増加がみられ、この増加は肺微小血管の透過性亢進によることを明らかにした。この肺リンパ流量増加の機序を解明するために、高地環境導入時より酸素吸入を行い、低酸素の影響を除去しても、肺リンパ流量は増加した。また、100%酸素吸入前処置により、体内溶解窒素ガスなど不活性ガスを除去しても、同様の高地性環境に暴露しても、肺リンパ流量は増加しなかった。 3) 日本における高地肺水腫の臨床像 この3年間における研究結果をまとめて、出版物とした。
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