研究分担者 |
波津 竜平 近畿大学, 医学部第4内科学教室, 助手
藤本 知久 近畿大学, 医学部第4内科学教室, 助手 (20181399)
上西 豊基 近畿大学, 医学部第4内科学教室, 助手 (60176609)
東田 有智 近畿大学, 医学部第4内科学教室, 助手 (50167524)
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研究概要 |
猫摘出肺還流に関しては既に報告したように, ほぼ順調に進んでいる. 技術上の問題, 器機の問題で測定が遅れていた肺微小血管圧の測定も, 静脈閉塞法(Venous Occlusion法), 微小血管穿刺測定法(Servoーnull microーpinctrure法)ともに可能となった. 静脈閉塞法ではDawsonらの記載した圧波型と全く同様の圧記録をカテーテルの先端圧トランスデューサーを採用することによって, 得ることができた. 測定した微小静脈圧も, ほぼ予測された通りである. 本研究の主眼であった微小血管穿刺による圧測定も, ようやく実測値が得られるようになった. 現在, 研究代表者(長坂)がカリフォルニア大学で行ないCirculation Researchに発表したnormoxia,hypoxia時の肺微小血管圧測定のCopy,Studyを行ない, 現在の還流および測定法との測定値の差異がないかを検討している. 長坂らが報告した研究は再現性, バラつきとも大変良好であったので, この対比によって我々が現在行っている研究の信頼性を確認する. 現在のところ, ほぼ期待通りの測定値が得られつつある. 以上が本研究の最終目標である低酸素性肺血管痙攣縮に関する検討への最終的なアプローチの進行状況である. 上述の最終目的に対する方法論の検討と別に本実験モデルを用いて, 気道攣縮時の肺循環動態の検討を行っている. その肺循環全体に及ぼす影響を日本胸部疾患学会総会に, また静脈閉塞法による微小血管圧の測定を加えたものを日本気管支学会総会に発表予定である. 低酸素性肺血管攣縮に関する研究ではLeerkotriene C_4, D_4と, その阻害剤の影響を松本国際高地医学シンポジウムで発表し, 内容は近日中に単行本として発行される予定である. またこの研究に肺微小血管測定を加えて胸部疾患学会総会に発表予定で, これは会長推薦講演に選ばれている.
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