研究分担者 |
三浦 厳 大塚製薬KK, 天然物研究部研究員(核磁気共鳴法による天然物の構造解析)エネルギー, 所長
佐々木 研吉 香川医科大学, 医学部附属病院(母子センター), 助手 (80183375)
磯部 健一 香川医科大学, 医学部附属病院(母子センター), 講師 (00159815)
伊藤 進 香川医科大学, 医学部附属病院(小児科), 講師 (80145052)
山川 毅 香川医科大学, 医学部(小児科学), 助教授 (10080160)
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研究概要 |
1.ラットにおける生理的及び生化学的モニタリングシステムの確立:(1)成熟ラットの股動・静脈にカテーテルを挿入し、動脈ラインをトランスデューサーを介してポリグラフに接続し、血圧,脈拍数を連続的に測定すると共に断続的に採血し、血液ガス,血糖,乳酸,尿酸,等を測定した。(2)脳波の電極を頭へ心電図の電極を四肢へ、インピータンスを胸部へそれぞれ装着し、ポリグラフに接続し脳波及び心電図を連続的に撮影し得ることを確認した。 2.ラットにおける【^(31)P】-NMR測定の最適条件の確立と核黄疸実験の基礎的検討:(1)ラットの脳の大きさと形に適したサーフェスコイルを試作し、これを用いてラットの脳の【^(31)P】-NMRの最適条件を検討し確立した。(2)ラットを気管切開して挿管し酸素濃度10%,8%のガスを吸入せしめ、この時の脳のエネルギー代謝のパラメーターであるPCr,ATP,Pi,pHの変動を検討した。(3)インスリンの静注により低血糖を惹起せしめ、この時の脳のエネルギー代謝のパラメーターであるPCr,ATP,Pi,pHの変動を検討したが文献的な記載と異なり有意の変動は認められなかった。(4)脱共役作用を有するといわれているサリチル酸を静脈内へ注射し、この時の脳のエネルギー代謝のパラメーターであるPCr,ATP,Pi,pHの変動を検討したが例数は少ないが有意の変動は惹起されなかった。 3.問題点:新生仔ガンラットにおいて、ディスプレイサー注入前後の脳のエネルギー代謝の変動について【^(31)P】-NMRにより研究する予定であったが、感度等の点で不適当であることが判明したので、代わりに新生仔豚を用いてビリルビン溶液を持続注入することにより、臨床的に神経症状の出現と病理学的に核黄疸が作成されることを立証した。従って、来年度は当初計画した対象動物であるガンラットから新生仔豚に変更し核黄疸作成前後において【^(31)P】-NMRにより検討する予定である。
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