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1987 年度 実績報告書

乾癬および無菌性膿疱性疾患における皮膚病変形成機序の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480226
研究機関東北大学

研究代表者

田上 八朗  東北大学, 医学部, 教授 (60026911)

研究分担者 相沢 晴美  東北大学, 医学部附属病院, 助手 (40184014)
照井 正  東北大学, 医学部附属病院, 助手 (30172109)
相場 節也  東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80159269)
加藤 泰三  東北大学, 医学部, 助教授 (20004898)
キーワード乾癬 / 無菌性膿胞症 / 白血球走化因子 / HLAーDR抗原 / Ia抗原 / 活性酸素 / 補体傍経路 / 角層
研究概要

1.乾癬病変部表皮ケラチノサイトのHLAーDR(Ia)抗原の発現 これまで,乾癬病変部表皮のHLAーDR抗原の分布はランゲルハンス細胞上のみとされてきた. 私たちは表皮内への細胞遊走の著明な点状病変の中央部と局面状病変の辺縁に的をしぼり検索をおこなった. その結果,約半数においてケラチノサイトのHLAーDR抗原の発現を認めた. これまでのマウスを用いた実験成績より,Tリンパ球より分泌されるγーインターフェロンの作用により,表皮ケラチノサイトがIa抗原を発現するようになることが知られていた. 私たちは,マウスのケラチノサイトのクローンであるPAM212株を用い,このIa抗原発現がいかなる機能的役割りを果すかを検討してみた. その結果このケラチノサイトのIa抗原は抗原情報をTリンパ球に伝達するような働きはほとんどみられないが,Tリンパ球を刺激し,分裂を促進する働きをもつことが明らかとなった. 実際,乾癬の病変部にはHLAーDR抗原陽性の活性化されたTリンパ球の多数の浸潤が認められ,その分泌するリンホカインによりHLAーDR抗原を発現するに至ったケラチノサイトと浸潤したTリンパ球との相互作用により,さらに局所における細胞性免疫反応にもとづく炎症反応が激しくなり,特有の表皮内への白血球遊走の素地を形づくることが考えられる
2.角層による補体の活性化機序 これまで,乾癬の病変部角層中にみいだされる白血球走化活性をもつC5aは角層と抗角層抗体の反応を介しに古典的経路の活性化の結果生じたものと考えられたきた. 私たちの検素では,抗角層抗体に関係なく,角層は補体の傍経路を介して,補体を活性化することが明らかとなった
3.乾癬鱗屑中の白血球活性酸素産生に対する抑制因子 現在,検索中である

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Terui T;Aiba S; Kato T;Tanaka T;Tagami H: British Journal of Dermatology. 116. 87-93 (1987)

  • [文献書誌] Tagami H;Iwatsuki K;Takematsu H: Journal of Investigative Dermatology. 88. 18s-23s (1987)

  • [文献書誌] Takematsu H;Terui T;Torinuki W;Tagami H: Archives of Dermatological Research. 279. 449-453 (1987)

  • [文献書誌] Aiba S;Tagami H: Journal of Investigative Dermatology. 89. 560-566 (1987)

  • [文献書誌] Kato T;Terui T;Tagami H: Tohoku Journal of Experimental Medicine. 151. 409-417 (1987)

  • [文献書誌] Ohkohchi K;Torinuki W;Tagami H: Tohoku Journal of Experimental Medicine.

  • [文献書誌] Tagami H: "Immunological mehcanisms in psoriasis with special reference to transepidermal leuxocyte chemotaxis.In PSORIASIS:PROCEEDINGS OF THE FOURTH INTERNATIONAL SYMPOSIUM Edited by Farber EM et al." Elsevier, 7 pp-137-144 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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