研究課題/領域番号 |
61480234
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
鈴木 宗治 医科歯科大, 医学部, 教授 (80013829)
|
研究分担者 |
吉田 哲雄 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30134696)
梅原 功 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (20134695)
桑原 雄二 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00114752)
岡田 洋一 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (60143559)
松原 升 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (40014120)
|
キーワード | 造影剤の浸透圧 / 低浸透圧造影剤 / 血行動態 / 末梢動脈撮影 |
研究概要 |
犬の後肢の大腿動脈および足背動脈に電磁血流計プローグを装着し、個々に電磁血流計に接続し、いろいろな浸透圧濃度のブドウ糖溶液ならびに新旧各種の造影剤を注入し血流量の変化を連続的にモニターした。ブドウ糖溶液は5%(浸透圧濃度278mmol/Kg water)から50%までの異った濃度の溶液8種類を調整し、それぞれ注入量の0.1ml/体重Kg、流入速度0.1ml/秒で、大腿動脈に装着した血流計プローブより約2Cm近位側に逆行性に注入した。造影剤はいずれも282mgI/mlに調整した従来の高浸透圧造影剤1種と新しい低浸透圧造影剤3種をブドウ糖溶液と同様な方法で大腿動脈に注入した。 大腿動脈および足背動脈の血流量増加率は、5〜12.5%ブドウ糖溶液ならびに3種の低浸透圧造影剤では小さく、かつ有意な差を認めなかったが15%以上のブドウ糖溶液および高浸透圧造影剤では大腿動脈の血流量増加率の方が足背動脈の血流量増加率より有意に大きかった。このことは新しい低浸透圧造影剤が下肢全体の動脈系の均等な造影という点で優れていることを示唆していた。 臨床上でも多数の閉塞性動脈疾患の症例に新しい低浸透圧造影剤を使用し上記の動物実験の結果を裏づけする所見をえた。 CTのコントラスト・エンハンスメントにおける新旧造影剤の差については、研究の第1歩として、従来の高浸透圧造影剤による慢性硬膜下血腫の造影能および血腫内への造影剤の移行を直接化学的定量して新しい知見をえた。
|