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1988 年度 実績報告書

単クローン性膵ラ島細胞膜抗体によるI型糖尿病の発症仮説とその予防に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480251
研究機関神戸大学

研究代表者

馬場 茂明  神戸大学, 医学部, 教授 (10030818)

研究分担者 横野 浩一  神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (50144580)
キーワードI型糖尿病 / 膵ラ島細胞膜抗体 / NODマウス / 活性化マクロファージ / インターロイキン2 / サプレッサーT細胞
研究概要

前年度までは、I型糖尿病に認められる液性免疫異常、特に膵ラ島抗原に対する自己抗体である膵ラ島細胞膜抗体(ICSA)の特性や病因的意義について、私達が作製した単一クローン性抗体を用いて解析してきた。昭和63年度はこれに加えて、本疾患に出現する種々の細胞性免疫異常の病因的解析を、優れたモデル動物であるNODマウスを用いて開始した。以下、本年度中に得られた知見を列挙する。
(1)NODマウス脾細胞中の活性化マクロファージの存在
同マウスの脾細胞をT細胞に対するマイトジェンであるコンカナバリンA(ConA)で刺激しても、細胞増殖反応やインターロイキン2(ILー2)の産生能が低下しており、このT細胞反応の抑制に活性化マクロファージが関与していることを明らかにした。
(2)NODマウスにおけるサプレッサーT細胞誘導能の低下
ConAにより活性化されるべきサプレッサーT細胞の誘導能がNODマウスでは低下しており、このことが本マウスにおける種々の免疫亢進状態の原因となっている可能性を示唆した。
(3)NODマウスにおけるILー2レセプター発現能の低下
(2)と関連して、サプレッサーT細胞の誘導能の低下は、T細胞増殖因子であるILー2に対する高親和性レセプターの発現能の低下に起因していることを明らかにした。
(4)細胞傷害性Tリンパ球(CTL)のNODラ島傷害性
NODマウスラ島炎部に浸潤している単核細胞のうち、CTLが直接的なエフェクター細胞として膵ラ島β細胞破壊に関与していることを種々の免疫学的手法を用いて明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 永田正男: 日本内分泌学会雑誌. (1989)

  • [文献書誌] Koichi Yokono: Diabetologia. 32. 67-73 (1989)

  • [文献書誌] Nobuo Hatamori: Diabetes Research and Clinical Practice. 6. (1989)

  • [文献書誌] 畑森信夫: "糖尿病動物" 後藤由夫 編, 21-24 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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