研究概要 |
1.肝部分切除後の肝再生過程において移植同系肝癌の退縮が認められた. 2.同過程において細胞障害活性をもつkiller細胞の活性化が観察された. 3.このkiller細胞はNK細胞の標的細胞であるYACー1細胞とともに再生肝細胞を障害した. 4.このkiller細胞はin vitroにおいてILー2によりさらに活性化され, in vitro抗腫瘍活性スペクトラムが拡大した. 5.このkiller細胞はin vitroILー2投与によりさらに活性化され, in vitro抗腫瘍活性スペクトラムが拡大した. 6.同過程においてILー2産生能の亢進が認められた. 7.同過程における脾細胞はin vitroにおいて, ILー2刺激により細胞増殖抑制因子を産生した. 8.同卸程における脾細胞をin vitroにおいて再生肝細胞で再刺激し, 特異的killer 細胞の誘導を試したが, これを観察できなかった. 9.腫瘍移植実験における同過程に抗腫瘍活性の肝癌選択性は特異的killer細胞の関与を示唆する. 現在, 再生肝細胞刺激による特異的サイトカイン産生の実験中であり, さらに同過程において腫瘍に対する免疫学的無反応性が解除さる得るかどうかの実験を計画している.
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