研究課題
本年度は、材料と血液成分の相互作用をin vitroで詳細に検討した。血液の液液性生体防衛機構として凝固系及び補体系がある。前者の凝固系は研究代表者が過去に開発した螢光合成基質法で、後者の補体系は溶血補体価及びアナフィラトキシンのRIA定量によって活性化強度及びその経路を調べた。材料の性状との関連では、(1)疎水性表面は両生体系に対して不活性であった。(2)極性基は両系ともある程度活性化が進行する。(3)水酸基表面は凝固系は不活性であるが、逆に補体系にとっては強力な活性化表面である。以上のように、材性料状一生体系応答性の一般則が見い出された。