研究課題/領域番号 |
61480326
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉成 道夫 東北大, 医学部, 助教授 (00004937)
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研究分担者 |
今村 勉 東北大学, 医学部・麻酔学教室, 助手 (90133959)
高橋 聡 東北大学, 医学部・麻酔学教室, 講師 (40125597)
松川 周 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (00108507)
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キーワード | シソマイシン / 薬動力学的解析 / カテコラミン測定 |
研究概要 |
われわれは重症呼吸不全患者にたいし、栄養管理の面、HFVという換気モードの面からアプローチを進めてきたが、今回は多臓器不全患者における治療薬の消長を検討することによって薬動力学的解析を行うことに取り組んだ。本年度は薬動力学の基礎となるプログラムを山岡らの非線型最小二乗法(MULTI)を改良して作成した。この有用性を抗生物質であるシソマイシンを一定量・一定時間で投与し、健康成人と腎機能障害患者について検討した。投与間隔と最低血清濃度の実測値とシミレーション値を比較したところ、健康成人においては2分画モデルでほゞ一致することが判明した。一方腎不全患者においては、蓄積作用のためと推測したが、実測値血清濃度が高く、かかる患者においては中毒域に容易に到達しやすく、投与量・間隔とも注意する必要があることが示唆された。 補助金によりカテコラミンの測定機器を1986年11月に購入し、分裂症患者の電気ショック前後の血清中のカテコラミン濃度を測定した。これら患者のコントロール値は200〜800pg/mlとやゝ正常人より高かったが、電気ショック90秒後は1000〜2000pg/mlに達した。この測定機器で測定した値は従来の測定法で測定した値とほゞ同じであり、かつ前処理に要する時間が大幅に短縮され、検体の測定処理能力が向上した。本研究は未発表であるが、投槁予定である。
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