研究課題/領域番号 |
61480328
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小川 龍 群大, 医学部, 助教授 (20008345)
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研究分担者 |
国元 文生 群馬大学, 医学部, 助手 (70125847)
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キーワード | 虚血 / 再循環 / 活性酸素 / 化学発光 / 過酸化脂質 / キサンチン酸化酵素 / スーパーオキシドディスムターゼ / 脳虚血 / 内臓虚血 |
研究概要 |
A心停止モデル:ウィスター系ラットをエーテル麻酔下に100窒素で調節呼吸とすると3分以内に心停止となる。8分後に心マッサージと輸液で蘇生すると、30分以内に自発呼吸を回復した。しかしその後1週間に渡って日内行動量とその分布に異常が観察された。経時的に断頭して脳内過酸化脂質、キサンチン酸化酵素、スーパーオキシドディスムターゼ、カタラーゼを定量した。過酸化脂質は対照時の41.6±9.8nM/gから蘇生後30分72.6±22.3mM/gへと上昇した。キサンチン酸化酵素活生には変化が無く、スーパーオキシドディスムターゼの低下がみられた。Oaブロッカー(ニフェジピン、ニモジピン)の前投与は蘇生後の行動量分布の異常を抑制た。ヒト型SODを含む各種スキャベンジャーの効果は現在検討中である。 B内臓虚血モデル:ウイスター系ラットを対象として抱水クロラール麻酔下に開膜して、ヘパリン処致後前腸間膜動脈と腹腔動脈を一定時間遮断後解除した。創縫合後ケージへもどし、24時間後の生存率を観察した。遮断時間が30分を越えると100%に近い死亡率を示した。肝臓、腸管の過酸化脂質は有意に増加した。またキサンチン酸化酵素の活性上昇とスーパーオキシドディスムターゼの活性低下が認められた。ヒト型SODを20mg/kgを血管遮断前に皮下投与する事により、生存率の著しい改善が観られた。またこのモデルは大量の輸液により生存率が向上することから、虚血による血管透過性の高進による血奨成分の喪失が死の直接の現因であろう。 C出血性ショックモデル:ウィスター系ラットを対象として抱水クロラール麻酔下に頚動脈にカテーテルを留置し、ヘパリン投与後平均血圧が40mmHgとなるよう脱血した。1時間後にカテーテルを抜き、その後の肝臓の活性酸素産生能を発光現象から観察した。分離ミトコンドリアの発光現象はショック群で高い値を示した。
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