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1988 年度 実績報告書

脳低酸素症の病態生理と治療に関する研究(特に血液・脳関門に関して)

研究課題

研究課題/領域番号 61480330
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

伊藤 祐輔  富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (70018307)

研究分担者 山崎 光章  富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (70158145)
増田 明  富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (30126552)
キーワード脳低酸素症 / 脳虚血 / 神経細胞核 / 形状計測 / 線状体 / カテコラミン / 塩酸フルナリジン
研究概要

63年度は科学研究費交付3年目にあたり、脳低酸素症における神経細胞の形態学的変化を62年度に引続き神経細胞核の形態学的変化に関連して検討した。15分間の5%酸素・95%窒素吸入とともに一側の頚動脈を遮断する実験モデルを用い、低酸素負荷から回復後6時間の大脳皮質の電顕試料を写真撮影し、コンピュータ内蔵の画像解析装置(CIA102)で大脳皮質神経細胞核の周長と面積から変形度(form factor、FF)を求めた。低酸素を負荷しない対照群のFFは18.89±9.45、低酸素群のFFは24.12±12.51で、低酸素群で核の変形度が有意に大であった。その原因として、核膜のしわ状変化、核の萎縮、細胞質の萎縮、さらに細胞内外の浮腫などが考えられるが、この変形度がさらに立体的変化としてとらえられるか否か検討中である。
脳低酸素症の病態解明に脳内カテコラミンの変動が重要な位置を占めるので、これまでと同じ低酸素実験モデルで検討した。ラットに5%酸素を10分、20分と吸入させると、線状体のドパミン(DA)は漸増し、homovanillic acid(HVA)は変化せず、dihydroxyphenylacetic acid(DOPAC)、ノルエピネフリン(NE)は減少した。その後2時間の空気吸入で各含量は対照値に復した。C_2チャネルブロッカーである塩酸フルナリジン(flu)の投与後に同様の5%酸素を負荷した群では、DAはわずかに増加し、HUA、DOPACは変化せず、NEの減少は小さかった。また、5%酸素20分間吸入後は各含量の変動は少なく、その後2時間の空気吸入で対照値に復した。なお、ラット脳の固定はメタボスタットシステム(新日本無線社製)にてマイクロウエーブ照射して行い、脳を取り出し、線状体資料を前処置後、高速液体クロマトグラフに注入して測定した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Akira,Masuda: Resuscitation.

  • [文献書誌] Mitsuaki,Yamazaki: Acta anaesth.Scand.

  • [文献書誌] 山崎光章: 麻酔. 38. 312-319 (1989)

  • [文献書誌] 山崎光章: 麻酔と蘇生.

  • [文献書誌] 山崎光章: 麻酔. 38(10). (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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