研究課題/領域番号 |
61480342
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
酒徳 治三郎 山口大学, 医学部, 教授 (20034895)
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研究分担者 |
磯山 理一郎 山口大学, 医学部, 助手 (50193404)
瀧原 博史 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50144936)
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キーワード | 実験的精索静脈瘤ラット / 精索組織DNA量分布 / 精細管直径 / 精索重量 / 造精機能 |
研究概要 |
実験的精索生脈瘤ラットにおける両側精巣の造精機能障害の検討 片側性(左側)精索静脈瘤が両側精巣の造精機能に与える影響を調べる目的で、左腎静脈の部分結紮に加えて内精静脈と総腸骨静脈との側副路を結紮した10週齢ウィスター・マウスを実験モデルとして、5週間後に精巣重量、精細管直径、精索組織DNA量分布を測定した。その結果、ヒトでの今回の知見(昭和61年度、62年度)と同様に、実験的精索静脈瘤においても両側精巣の造精機能が障害され、その障害の程度は患側(左側)において強いことが示された。 これまでの基礎的、臨床的検討から、精索静脈瘤は男子不妊症の原因になり得ること、すなわち、両側精巣に造精機能障害を惹起するが、その障害の程度は患測において高度であることが判明した。その機序としては、逆流した血流による精巣部温度の上昇や、腎実質からの高濃度のプロスタグランディンE、Fの逆流による造精機能障害が推測されたが、単独の原因によって本症の造精機能障害が惹起されるか否かについては今後に残された課題と言えよう。
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