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1986 年度 実績報告書

ポリアニオンの特殊経路投与によるアミノ配糖体抗生剤耳毒性軽減に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480356
研究機関福井医科大学

研究代表者

斎藤 等  福井医大, 医学部, 教授 (90079898)

研究分担者 高波 二三  福井医科大学, 医学部, 助手 (20187983)
斎藤 憲治  福井医科大学, 医学部, 助手 (90186932)
涌井 慎哉  福井医科大学, 医学部, 助手 (00191734)
斎藤 武久  福井医科大学, 医学部, 講師 (10139769)
キーワードアミノ配糖体 / 耳毒性 / フォスフォイノシトール / 鼓室内注入 / 試験管内予知法
研究概要

1.アミノ配糖体耳毒性の試験管内予知法の研究
アミノ配糖体(AGs)の塩基性強度と耳毒性とがかなり相関することが判明したが、astromicin,micronomicin,habekacin,netilmicin,sisomicinの新AGsをヘパリンとトルイジンブルー(TB)を用いる試験管内法で検定したところ、5剤とも動物実験による耳毒性強度の順位よりも毒性が強いとの結果を得た。ヘパリンを用いる方法の限界が明らかにされた。
2.アミノ配糖体耳毒性に対するポリアニオンの鼓室内投与効果の研究
(1)鼓室内連続投与法の研究
モルモットの耳介後部に皮切を行い、乳突部を露出し、ダイヤモンドバーにて小孔をあけ、直径1mmのシリコンチューブを中耳内に挿入し、デンタルセメントとアロンアルファで固定後、皮膚縫合してチューブを皮下に埋没しておく。この管より連続鼓室内注入が可能な方法が確立された。
(2)ゲンタミシン(GM)の鼓室内注入による耳毒性発現の検討
GM0.1ml(4mg)の前記の方法による3日間の連続鼓室内注入によって、蝸牛の全回転にわたり、内外有毛細胞のほぼすべてが消失することがわかった。これによって、ポリアニオンの鼓室内注入の予防効果の検討が可能となった。
3.酸性ムコ多糖以外のポリアニオンの塩基性AGsに対する結合度の研究フォスフォイノシトール2燐酸(PI【P_2】)をヘパリンの代りとしたTB試験法を行ったところ、ヘパリンと同等かそれ以上の結合力を示した。PI【P_2】による耳毒性検定法ではastromicinなどの新AGsの塩基性強度が、動物実験による耳毒性詳価により近い値を示した。このことはPI【P_2】とAGsの結合が耳毒性発現の第一歩とする説を支持する結果となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hitoshi Saito;Kazuo Ueda;Nizo Takanami: Archives of Oto-Rhino-Laryngology. 243. 246-249 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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