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1986 年度 実績報告書

聴性誘発反応と遠心性聴覚経路との関係について

研究課題

研究課題/領域番号 61480361
研究機関順天堂大学

研究代表者

河村 正三  順天堂大, 医学部, 教授 (00052928)

研究分担者 小野 一郎  順天堂大学, 医学部耳鼻咽喉科, 助手 (90160902)
浅井 俊治  順天堂大学, 医学部耳鼻咽喉科, 助手
加藤 栄一  順天堂大学, 医学部耳鼻咽喉科, 講師 (00138322)
芳川 洋  順天堂大学, 医学部耳鼻咽喉科, 講師 (50133327)
キーワード聴性脳幹反応 / 40HzERP / 脳等電位図 / マスキング
研究概要

研究実施計画に従って次の4項目の研究成果を得た。
1.聴性脳幹反応の脳等電位図における安定性に関する研究 : 検査音圧の変化によるmappingの変化と指標となすべき反応成分の検討を行った。その結果、100dB〜85dB SPL程度で、脳幹反応の【III】波 【V】波は非常に安定した脳等電位図を得、個体差は著しく小さかった。しかし、【I】波,【II】波についてはやゝ安定性を欠き、70dB SPL以下の音刺激ではその信頼性は極度に低下した。また等電位図作成に大きな影響を与えるfactorとして、規準電極の位置と振幅(電位)の測定法が問題となっているが、前者については両耳介を短絡して行うことでよいことが解った。また後者については Erea-peak法とPeak-peak法いずれも一長一短あり低音圧刺激ではErea-peak法をとる方が良い結果を得られる傾向を認めた。
2.40Hz ERPの動態について : その安定性が睡眠時に劣る性質があるため、麻酔下での反応出現性を検討した。潜時,振幅共に一定範囲内で変動するが、加算回数を増減することにより、自覚域値上40dB程度までは信頼性がある結果を得た。
3.脳幹反応のマスキングについて : 陰影反応をさけるために非検耳との雑音負荷によるマスキングは不可欠であるが、音刺激にクリックを用いるため心理学的な検査におけるマスキングより10〜20dB弱い雑音にて効果が生ずることが解った。また70dB以下の検査音を用いる場合にはマスキングを行なわなくてもよいことも判明した。
4.聴性脳幹反応の陰性成分の臨床応用について : これまでは陽性成分を指標として検査を行っているが、陰性成分の安定性も陽性成分のそれに劣らず、特に陽性成分の第1波判読不可能の場合に補助的に用いることが可能であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 加藤栄一,河村正三 他: 日本オージオロジー学会誌. 29-5. 615-617 (1986)

  • [文献書誌] 浅井俊治 他: 日本オージオロジー学会誌. 29-1. 19-26 (1986)

  • [文献書誌] 小野一郎,河村正三 他: 日本オージオロジー学会誌. 29-5. 417-418 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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