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1986 年度 実績報告書

脱灰エナメル質の再石灰化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480423
研究機関鶴見大学

研究代表者

大森 郁朗  鶴見大, 歯学部, 教授 (70064342)

研究分担者 清水 保  鶴見大学, 歯学部, 助手 (60187458)
キーワード脱灰エナメル質 / 再石灰化 / 酸性フッ素リン酸溶液 / フッ素濃度
研究概要

ウシ表層エナメル質を60%リン酸で30秒間処理したものに、PH=3,リン酸の濃度を0.1Mとして、フッ素の濃度だけを0.05%,0.1%,0.5%,および1.2%と変化させた酸性フッ素リン酸溶液(以下APF溶液と略す)を前処理として作用させた後、本教室で考案した淮流采石灰化装置を用いて再石灰化実験を行い、酸処理エナメル質表層への沈着物について、分析化学的検討を加えるとともに、電顕ならびにXMAによる観察を行った結果0.05%および0.1%のフッ素を含む、低濃度APF処理群と、0.5%および1.0%のフッ素を含む、高濃度APF処理群では、酸処理エナメル質の再石灰化過程に明瞭な差違が認められた。
すなわち、低濃度APF処理群では、再石灰化初期から層状沈着物の形成が進み、時間の経過と共に均一な層状沈着物の形成が認められたのに対して、高濃度APF処理群では、再石灰化初期にはフッ化カルシウムの生成を示唆する塊状沈着物が形成され、時間の経過と共に、その上に層状沈着物が形成された。
これらの現象から、酸処理エナメル質の再石灰化を促す目的で、APF溶液を脱灰歯表面に作用させる場合には、従来から臨床で用いられている、1.2%のフッ素を含むAPF溶液よりは、0.05%ないし0.1%のフッ素を含むAPF溶液を用いる方が、脱灰エナメル質の再石灰化が効果的に促進されることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 清水保: 鶴見歯学. 12. 107-125 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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