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1986 年度 実績報告書

変異プレアルブミン遺伝子のマウス受精卵への導入とその病因解析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 61480439
研究機関熊本大学

研究代表者

山村 研一  熊本大, 医学部, 教授 (90115197)

研究分担者 前田 秀一郎  熊本大学, 医学部, 助教授 (10117244)
井本 岳秋  熊本大学, 医学部, 助手 (60128254)
キーワード家族性アミロイドポリニューロパシー / プレアルブミン / トランスジェニックマウス / マウス受精卵 / マイクロインジェクション
研究概要

家族性アミロイドポリニューロパシー(FAP)の疾患モデルマウスを作成するため、まず変異プレアルブミン(mPA)遺伝子をマウス受精卵に注入しトランスジェニックマウスを作成した。用いたmPA遺伝子は約500塩基対の上流域を含んだ7.5kbの断片である。現在迄の所9匹のトランスジェニックマウスを得た。サザン法による解析から、8匹(No.1,14,15,41,49,53,61,62)においては1〜6コピーをインタクタな形で組み込んでいると考えられた。これらの尾動脈より採血し、血清中にヒトmPAが存在しているかどうかを、ELISA法にて解析した所、No.49以外で検出した。その量はヒト血清中に比し約1/10〜1/100であると考えられた。しかしこの希釈曲線がマウス血清とヒト血清とでは異なり交叉する所から抗原性が異なると予想された。そこでオクタロニー法にて解析すると、沈降線は棘形成が認められた。この事は一部抗原性が異なるが一部共通であることを示唆し、マウス体内で産生されたヒトmPAがマウスのPAと四量体を形成していると考えられた。発現の組織特異性を解析するために各組織よりRNAを抽出しノザン法で解析したところ、肝臓でのみ発現が認められ、本来発現しているはずの脳の脈絡叢での発現は認められなかった。このことは脳での発現を制御している部分がもっと上流域にあることを示唆している。発現量をRNAで定量した所、mRNAの0.01%位であり、マウスPAのmRNAの約1/10位であると推定された。但しこれはヘテロ接合体の場合でありホモにすればこの2倍量の発現が期待される。生後約3ケ月の時点でアミロイド沈着の有無を各組織の切片を作成し解析したが、全く認められていない。発現量の多いマウスを得るためにマウスメタロチオネイン遺伝子のプロモーターに置き換えた組み換え体についてもトランスジェニックマウスを作成中である。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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