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1988 年度 研究成果報告書概要

運動が骨および筋の遺伝に与える影響に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61480454
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 体育学
研究機関筑波大学

研究代表者

勝田 茂  筑波大学, 体育科学系, 教授 (70038446)

研究分担者 高松 薫  筑波大学, 体育科学系, 助教授 (90015727)
研究期間 (年度) 1986 – 1988
キーワード選択交配 / 遺伝率 / ラット / 筋線維細成 / 骨発育 / 運動
研究概要

骨および筋におよぼす遺伝とトレーニングの影響をラットを用いて、縦断的に、ミクロ的な視点から検討した。筋に関しては、近時、スポーツ適性を決定する重要な指標の1つと考えられている筋線維組成をパラメーターとして、選択交配法によって、この組成が親から子へどれだけ受け継がれるかについて、選択第5世代(G_5)まで検討した。また骨に関しては各世代ごとにトレーニングを負荷し、これらの子孫の骨の成長にトレーニングがどのような影響をおよぼすかを第3世代(G_3)まで検討した。その結果、筋に関する系にあっては、脚筋の%ST線維の分布状態において、G_2からG_4で%ST線維の低い個体が減少し、%ST線維の高い個体が増加する傾向が認められた。G_oとG_3、G_4間には有意差が認められ、選択交配によって集団平均値が%ST線維の高い方向へ移行していることを示した。またG_oからG_4における%ST線維の実現の遺伝率は0.17±0.04であった。このことは筋線維組成は親のばらつきの約17%が子の筋線維組成に影響をおよぼすことが示唆される。また、数世代にわたるトレーニングが骨の成長におよぼす影響を検討した系にあっては(1)累代的なトレーニングによりリコントロール群の成長および体重あたりの脱脂乾燥骨重量、骨幹部骨重量の有意な増加が観察された。(2)累代的なトレーニングによりトレーニング群の体重、骨長、脱脂乾燥骨重量、骨幹部塩量の有意な増加が観察された。(3)累代的なトレーニングにより、骨重量におけるコントロール群に対するトレーニング群の増加率は、世代を経るにつれて増加した。これらのことから累代的なトレーニングは子孫の骨発育およびトレーニング効果の発現に対し促進的に働き、骨量増加を導くであろうことが示唆された。筋および骨のパラメーターを用いて進行しているこれら2つの系は、いずれもまだ世代が十分進んでおらず、さらに継続して累代化を進める必要があると考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 勝田茂: 筑波大学・体育科学系紀要. 11. 197-203 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 中村友浩: Jpn J.Sports Sci. 8. (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] KATSUTA, S.; NAKAMURA, T.: "The relationship between maximum oxygen uptake and muscle fiber composition in different strain rats." Bull. Health & Sport Sciences, Univ. of Tsukuba. 11. 197-203 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] NAKAMURA, T.; KATSUTA, S.: "Heredity and physial performance-round about endurance performance-" Jpn. J. Sports Sciences.8. (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1990-03-20  

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