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1986 年度 実績報告書

マウスマクロファージ表面のSarcophagaレクチンリセプターの解析

研究課題

研究課題/領域番号 61480458
研究機関東京大学

研究代表者

名取 俊二  東大, 薬学部, 教授 (50012662)

研究分担者 上野 孝治  東大, 薬学部, 助手 (10143504)
キーワードセンチニクバエレクチン / リセプター / マクロファージ / J774.1 / エールリッヒ腹水がん細胞 / 膜蛋白
研究概要

この研究は、センチニクバエ由来のレクチンが、マウスのマクロファージを顕著に活性化するという前年度までの結果をふまえて、センチニクバエレクチンのリセプターを、マウスマクロファージの膜蛋白の中から探そうとしたものである。研究は、交付申請書に記載したとうり、まずセンチニクバエレクチンをリガンドとするアフィニティークロマトグラフィーを作製した。次に、マウスマクロファージ株化細胞J774.1の細胞膜分画から、Nachbarらの方法に従い蛋白を可溶化した。これを、上記のアフィニティーカラムにかけて分画したところ、このカラムに吸着され、このレクチンのハプテン糖であるガラクトースによって特異的に溶出される蛋白を得た。この蛋白をSDSポリアクリルアミドゲルに電気泳動により分析した結果、分子星17万および11万の二本のバンドが検出された。この結果から、マウスのマクロファージの細胞膜に存在するセンチニクバエレクチンの結合蛋白が分離できたものと考えられる。次に、これらの蛋白分画をウサギに感作し、抗体の作製を試みた。その結果、細胞膜から11万と17万の蛋白を特異的に免疫沈降する抗体の作製に成功した。次に、この抗体を使って、これらの蛋白がセンチニクバエレクチンのリセプターであるかどうかを調べた。方法は、【^(25)I】で放射標識したセンチニクバエレクチンを、マウス腹腔から採取したマクロファージと結合させ、その際にこの抗体を添加することにより結合が阻害されるかどうかを調べた。その結果、マクロファージに対するセンチニクバエレクチンの結合は、この抗体により著明に阻害されたが、エールリッヒ腹水がん細胞に対する結合は阻害されなかった。つまり、17万と11万の蛋白は、マクロファージ特異的な、センチニクバエレクチンのリセプターであることが示された。今後は、これらの蛋白の構造、センチニクバエレクチンの結合部位などで明らかにして行く予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yoshiaki Ohkuma: Cancer Resarch. 46. 3648-3652 (1986)

  • [文献書誌] Haruo Takahashi: Journal of Insect physiology. 32. 771-779 (1986)

  • [文献書誌] Akira Itoh: FEBS Letters. 201. 37-40 (1986)

  • [文献書誌] 名取俊二: 免疫薬理. 4. 377-381 (1986)

  • [文献書誌] 名取俊二: 生化学. 58. 1300-1304 (1986)

  • [文献書誌] Shunji Natori: "Fundamental and applied aspects of invertebrate pathorogy" R.A.Samson,J.M.Vlak and D.Perters, 4 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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