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1986 年度 実績報告書

哺乳動物細胞の細胞分化の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 61480471
研究機関東京大学

研究代表者

大石 道夫  東大, 応用微生物研究所, 教授 (00126004)

研究分担者 西森 克彦  東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (10164609)
野村 慎太郎  東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (80159087)
キーワード細胞融合 / 細胞分化 / フレンド細胞 / プラスミド
研究概要

細胞融合及び細胞質融合の実験によってマウスフレンド細胞の細胞分化を決定する2つの細胞内因子が存在することが推定された。この推定にもとずき、これらの細胞内因子の実体の追求がなされた。まず2つの因子の中DNAの複製阻害によって誘導される因子(DIF-【I】)についてはフレンド細胞のみならず、マウス・テラトカルシノーマ細胞,ヒトHL細胞においても細胞内に導入後、形態変化,生化学的変化を引き起こすことが判明した。又、DIF-【I】と相補的に働く第2の因子(DIF-【II】)もDMSO処理後6時間後の細胞抽出液にその存在が確認された。DIF-【II】はDIF-【I】と同じくタンパク質性であり、DIF-【I】と相補的に働いてフレンド細胞のin vitroでの細胞分化を引き起こす。DIF-【II】の生成はde novoのタンパク質合成を必要とし、又生物活性のあるphorfol esterによって阻害される。又、DMSOのみならずHMBAによっても誘導されるが、フレンド細胞以外の細胞ではその誘導がみられないことからフレンド細胞のin vitro分化に特異的であると考えられる。又、DMSOによって細胞分化を引き起こさないフレンド細胞変異株ではDIF-【II】の活性は検出できなかった。一方、マウス・テラトカルシノーマ細胞においてレチノイン酸による細胞分化のメカニズムの追求のため、プラスミド上での形質発現の実験系を確立した。この系は我々の研究室で見出されたプラスミド(L因子)をF-9細胞中に確立させ、このプラスミド上のCAT遺伝子がレチノイン酸で発現することによって可能となったものである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nomura,S.;Kamiya,T.;Oishi,M.: Experimental Cell Research. 163. 434-444 (1986)

  • [文献書誌] Nomura,S.;Yamagoe,S.;Kamiya,T.;Oishi,M.: Cell. 44. 663-669 (1986)

  • [文献書誌] Kusano,T.;Uehara,H.;Saito,H.;Segawa,K.;Oishi,M.: Proc.Natl.Acad.Sci.USA. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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