研究課題/領域番号 |
61480482
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
中井 康光 昭和大, 医学部, 教授 (60053807)
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研究分担者 |
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 講師 (80102375)
落合 英彦 昭和大学, 医学部, 講師 (40053954)
内藤 延子 昭和大学, 医学部, 講師 (30053903)
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キーワード | ペプチドニューロン / アミン性神経支配 / GABA性神経支配 / ペプチド性神経支配 / ラット視床下部 |
研究概要 |
ラット視床下部に存在する神経分泌ニューロンへのアミン、GABAおよびペプチド性ニューロンのシナプス結合の形成について、電顕レベルで、同一切片でのオートラジオグラフィーと免疫染色の組み合わせ法あるいは二重免疫染色法によって観察し、現在まで次のような結果を得ている。カテコールアミン(CA)性神経支配について、3H・ノルアドレナリン標識終末のTRHおよびACTH免疫陽性ニューロンへのシナプス形成を室傍核で、LHRH免疫陽性ニューロンへのシナプス形成を視束前野で観察した。さらに、5-hydroxydopomine標識法でも上記ニューロンへのCA性神経支配を確認し、これらの結果の一部は学会誌に発表した。CAの合成酵素の一つであるチロシンハイドロキシレース(TH)とバゾプレッシン(VP)の抗体を用いた二重免疫染色法によって、VPニューロンへのCA免疫陽性終末のシナプス形成を室傍核と視索上核で観察している。また、VPおよびオキシトシン含有ニューロンに対するセロトニン線維のシナプス結合についても、同様の二重免疫染色法によって、室傍核と視索上核で観察している。VPニューロンに対するGABA性神経支配も、同様の二重免疫染色法で、室傍核と視索上核で観察している。現在までの、これらの観察結果から、TRH、LHRH、ACTHなどの視床下部ホルモン産生ニューロンはCA、恐らくノルアドレナリン作働性線維によって、直接シナプスを介して制御されていることがわかった。神経分泌ニューロンへのTH,GABA,セロトニン免疫陽性終末シナプス形成については現在観察中で、その結果は第92回日本解剖学会総会と第43回日本電顕学会学術講演会に発表予定である。その他に、ペプチド性神経支配について、二重免疫染色法で観察し、TRH線維がGRFニューロンにシナプス結合している所見を観察し、発表した。
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