研究分担者 |
笹本 明義 東邦大学, 医学部・小児科学, 助手 (20187149)
飯倉 洋治 国立小児医療研究センター, 免疫アレルギー研究室, 部長 (30056882)
奥村 研三 東邦大学, 医学部・小児科学, 助手 (30120249)
多胡 博雄 東邦大学, 医学部・小児科学, 助手 (90104223)
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研究概要 |
[緒言]アレルギー疾患の発症には遺伝因子と環境因子が複雑に絡み合っていると考えられている. 各種抗原に対する免疫応答を規定する遺伝子がHLA抗原と強い連鎖不平衡にあるか調べることにより, アレルギー疾患の発症を家系内, さらには集団において予防していくことを目的とする. [対象と方法]気管支喘息家系10家系(うちアトピー性皮膚炎を含む家系は4家系), アトピー性皮膚炎家系3家系において, 全員の血清IgE, 特異的IgE抗体(D.P.,D.F.,HD,スギ), ダニ抗原による皮膚テストを行なった. HLA抗原の検索はTERASAKIのABC抗原用プレートとDR抗原用プレートを使用しA抗原17抗原, B抗原32抗原, C抗原 5抗原, DR抗原12抗原, DQ抗原 3抗原の検索をした. [結果]13家系60名中, 気管支喘息16名, アトピー性皮膚炎14名, アレルギー性鼻炎11名, アレルギー性結膜炎3名であった. HLA haplotypeとの関連をみるためaffected sibーpair methodにより解析を行なったところ, IgERAST(D.F.)ではX^2=8.0(p<0.05),皮膚テスト(mite)では, X^2=16.7(p<0.005),気管支喘息患者ではX^2=5.0(p<0.1)となりHLAとの連鎖不平衡が考えられた. [まとめ]IgERAST(DF), 皮膚テスト, 気管支喘息とHLAとの連鎖の傾向が得られたので今後さらに症例数を増やすと共に, 環境因子を揃えるために双生児家系を中心に喘息発症因子について輝様に検討を行なう.
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