研究課題/領域番号 |
61480489
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
桑原 武夫 横浜市大, 医学部, 教授 (80045947)
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研究分担者 |
持松 泰彦 横浜市立大学, 医学部, 助手
藤井 聡 横浜市立大学, 医学部, 助手 (90173385)
田中 直樹 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80188317)
篠永 正道 横浜市立大学, 医学部, 講師 (30158951)
藤津 和彦 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10101057)
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キーワード | 脳血管攣縮 / 培養平滑筋 / オキシヘモグロビン / プロスタグランディン |
研究概要 |
1.ラット胸部大動脈から培養した平滑筋細胞にOxyHb10【M^(-6)】、Serotonin【10^(-6)】M、Norepinephrine【10^(-7)】M、Angiotensin【II】【10^(-6)】Mを投与し、OxyHb投与群のみに持続的、進行性の細胞収縮とmyonecrosisの所見を得た。 2,犬脳底動脈からの平滑筋培養はいまだ線維芽細胞の混入を防止し得ず、且つ細胞のConfluenceも得られにくい状態である。 3.OxyHb投与後3、24、72hrでOxyHbを洗浄徐去し正常の培養液にもどすwash-outの効果をみた結果、3hrのwash-out群にのみ進行性の細胞収縮とmyonecrosisとを予防し得た。なお、controlを含む全ての群において培養液は1日おきに新しい正常培養液に交換している。 4.培養細胞の培養上清中のTx【B_2】とPG【F_(12)】を測定し、一週目に両者の上昇を認めたが、この上昇はOxyHb投与群とcontrolとの間に明らかな差を認めなかった。 5.3、4の結果は細胞の収縮とmyonecrosisとがいわゆる収縮物質の蓄積によるものではなく、血管攣縮は平滑筋細胞内の何らかのintrimsicなprocessが関与していることを示しており、且つそのinitiatorとしてOxyHbが重要であるこを示唆している。 6.クモ膜下出血による脳血管攣縮患者髄液中のPG【F_(12)】、Tx【B_2】が攣縮の経過中に上昇することを確認した。この結果はこれらの物質が脳血管攣縮の原因物質として作用しているよりも、攣縮に伴う虚血と浮腫に関与している可能性を示している。
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