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1988 年度 実績報告書

複合ホヤにおける自己・非自己認識機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 61490004
研究機関筑波大学

研究代表者

渡邊、浩 ヒロシ  筑波大学, 生物科学系, 教授 (20015506)

研究分担者 平林 民雄  筑波大学, 生物科学系, 教授 (30015557)
キーワード複合ホヤ / イタボヤ / 群体特異性 / 自己・非自己認識 / 被嚢キューティクル / 拒否反応
研究概要

本年度は(1)Botrylloides fuscusにおける群体特異性の出現、(2)イタボヤを中心とした被嚢cuticle層の微細構造、(3)拒否反応の微細構造を中心に研究を進めた。
(1)については本種にみられる群体特異性がBotrylloides Violaceusと同じタイプの群体特異性を示し、その遺伝的支配は他のイタボヤ類で報告されている「1遺伝子座-複対立遺伝子説」と同様であるらしいことがわかった。イタボヤ類における自己-非自己認識は種によって異なった場所で行われているようだが、B.fuscus及びB.violaceusにおいては群体特異性の発現様式から、被嚢細胞によって行われている可能性が高い。
(2)では、イタボヤ類は被嚢cuticleに微小突起(minute protrusion)を有することがわかった。しかし、同じ構造は近縁の単体ホヤにも観察されるため、群体特異性にこの構造が直接関与しているとは考えにくい。一方、ホヤ全体における、この微小突起の有無はある程度系統を反映しているらしいことがわかった。
(3)の研究成果はまだ予報的なものであるが、拒否反応は1:自己-非自己認識、2:血球の被嚢への浸潤の誘導、3:血球が崩壊することによる細胞内物質の放出、4:被嚢内でのnew wallの形成といったプロセスが基本となっているようである。また、new wallは新しいcuticle層となるらしく、その構造や形成様式はcuticle層の再生と同じようである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hirose,Euichi 他: The Biological Bulletin. 175. 240-245 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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