研究課題/領域番号 |
61490020
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内田 修次 大阪大学, 医学部, 助教授 (90028639)
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研究分担者 |
遠山 正彌 大阪大学, 医学部, 教授 (40028593)
UCHIDA Shuji Osaka University Medical School Professor (90028639)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | 共存 / 運動ニューロン / 知覚ニューロン / リセプター局在 |
研究概要 |
I)運動ニューロンにおける共存 骨各筋を支配する運動ニューロンはアセチルコリン(Ach)とカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)の両者を含有することは我々によって見い出されたがその意義については不明であったが本研究によりCGRPは(1)Achの筋収縮作用を増強する作用を有すること、(2)その作用は独自のCGRPリセプターを介すること(3)収縮増強は筋肉のCAMPの増加にわることを明らかとし共存のメカニズムに関する概要を明らかとした。 II)知覚ニューロンにおける共存 後根神経節細胞がP物質(SP)とCGRPをまた後角細胞がSPとエンケファリン(EnK)を含有することは我々により明らかとされた。痛覚刺激により後根神経節細胞内のSP前駆体mRNAが著しく増加することと、また後角細胞ではEnKの前駆体mRNAが同様の変化を示すことから、痛覚伝達においては後根では共存する神経活性物質のうちSPが、また後角細胞ではEnKがより義的に関与することが示され、同一細胞に共存する物質でも機能的差異が存在することが明らかとなった。 III)三者以上の神経活性物質の同一細胞内共存について 脚傍核においてSP、CGRP及びニューロテンシン(NT)の三者を含有し扁桃体に投射するニューロンを見い出した。SPがニューロキニンA(NKA)と同じ前駆体にユードされてやり、この細胞では四者が発現する可能性がある。また孤束核でもカテコールアミン、コレシストキニン、NTの三者を含有する細胞を見い出し、今後は三者以上共存の意義を明らかにする必要がある。その為にも神経活性物質の作用部位、リセプター局在の検討が必要であり我々は免疫組織化学によりβアドレノリセプター、グリシンリセプターの局在を明らかとし現在遺伝子発現につき検討中である。
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