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1986 年度 実績報告書

時間・距離・速度の関係概念の発達的研究とそれにもとづく教材開発

研究課題

研究課題/領域番号 61490026
研究機関鳴門教育大学

研究代表者

松田 文子  鳴教大, 学校教育学部, 助教授 (50118048)

研究分担者 一谷 幸男  鳴門教育大学, 学校教育学部, 助手 (80176289)
松田 伯彦  鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (90009027)
門田 良實  鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (50029568)
田中 昭太郎  鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10179757)
キーワード時間概念 / 距離概念 / 速度概念 / 関係概念 / 概念発達 / 速さの教材開発
研究概要

時間・距離・速度の関係概念の発達に関する基礎的研究は、時空速制御処理装置,同装置用パソコン,刺激制御装置インターフェスを、既有の時空速概念発達実験装置に接続することにより、能率が大巾に上った。横断的研究は、幼稚園児(年少,年長),小学1,2,3,4年生,大学生について実験を終え、あと小学5,6年生を加えれば、データーとして完壁となろう。縦断的研究は幼稚園児の段階を終えたところである。さらに、より複雑な関係概念の形成過程についても実験をはじめた。これらの研究結果の示唆するところは大変興味深く、およそ次のようである。1.時間と距離の比例関係の直観は、5才になったときにはほぼ出来上っており、その後一貫して強固である。2.距離と速度の比例関係の直観は、5才になったときほぼ出来上っているかにみえるが、6,7才のころに不安定になり、反比例関係のように把握するものがかなり出てくる。その後安定に向う。3.時間と速度は、はじめむしろ比例関係としてとらえられており、平均的には6才以降ゆっくりと反比例関係が成立する。ただし個人差は大きい。4.時間と速度の反比例関係を把握するまでは、基本的には3者関係ではなく2者関係でしか3つの慨念関係をとらえていない。さて、他方では、現行の文部省指導要領,算数・数学(中学校)ならびに理科で、これらの慨念がどのように取り扱われているか、どこに問題があるかを分析した。その結果1.まず算数でそれらの概念について学び、中学での理科につながるようになっているが、概念の考え方そのものに、算数と理科では基本的な違いがある。2.とくに5年生の算数における速さの導入の仕方は、子どもの持っている速さの直観となじみにくく、又3者の関係概念の成立をねらっていない。この年令ではそれは無理とみているようであるが、我々の基礎実験からすれば十分可能である。これらをふまえ新しい教材開発に現在取り組んでいる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 松田文子: 鳴門教育大学研究紀要(教育科学編). 2. (1987)

  • [文献書誌] MATSUDA,FUMIKO: Proc.IXth Int.Soc.Study Behav.Developm.9. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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