研究課題/領域番号 |
61510033
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
三浦 香苗 千葉大, 教育学部, 助教授 (20012560)
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研究分担者 |
麻柄 啓一 千葉大学, 教育学部, 助教授 (40134340)
中澤 潤 千葉大学, 教育学部, 助教授 (40127676)
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キーワード | スローラーナー / 行動観察 / 原因帰属 / 適応感 / 指導プラン |
研究概要 |
(1)「教室での教師・児童の相互作用について」 1学級10名の学力水準の異なる児童を観察対象とした。2名の児童行動観察者と、教師行動観察者1名が同時に学級に入った。2名の児童行動観察者は、4種のローテーションに基づき、同時にそれぞれ異なる5名の対象児を観察した。1時限の45分の授業中に前半20分と後半20分の2回の観察を行ない、10秒の観察時間と5秒の記録時間を1単位として15回ずつ実施した。また、教師行動観察者は教師の言動の中で重要と思われるものを記録し、ワイヤレスマイクを用いて全発言内容をテープに記録した。その後、対象学級の全児童を対象として、学力の原因帰属・適応感・人格特性・授業での教師の指導力等に関する調査を質問紙により実施した。なお、10学級についてはこの研究の一部としての資料の入手を、昨年度から始めた。 本年度はこれら小学5年生100名の観察対象児の行動および全対象学級児童の質問紙に関する資料の分析を行なった。その結果、低学力児は授業中に課題遂行に自発的でなく集中していないこと、またその原因を自己に関与させていないことがあきらかになった。教師の行動に関しては発言の種類・時期・対象などの行動的特徴と授教のまとまりの良さ・余裕などの印象的特徴などについて一部に試行的分析も含めて実施中である。また新たに観察対象を算数の「図形」の授業に限定した観察を6学級で4時間ずつ実施し、その観察結果、質問紙の結果、昨年度児童の追跡調査の分析を現在行っている。(2)「実験的教授プランの構成について」 数学級での予備的実施の後、いくつかの、児童にわかりやすいと思われる「比と割合」の単元について上記行動観察実施の1学級で坦任教師によって実施し、多くの授業中の児童の行動および学力テストの結果を入手した。現在結果の分析を実施中である。
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