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1988 年度 実績報告書

心身障害児(主として精神薄弱)の認知過程及び遂行過程の統御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61510039
研究機関福井大学

研究代表者

藤澤 清  福井大学, 教育学部, 教授 (50020087)

研究分担者 高橋 裕行  福井大学, 保健管理センター, 助教授 (40126636)
清水 史郎  福井大学, 教育学部, 助教授 (30020134)
梅澤 章男  福井大学, 教育学部, 助教授 (70151925)
三橋 美典  福井大学, 教育学部, 助教授 (20157556)
中村 圭佐  福井大学, 教育学部, 教授 (50020128)
キーワード精神薄弱児 / 終夜睡眠過程 / 脳内機構 / 単純精薄 / 自閉的傾向 / ダウン症候群 / セッケル症候群 / 臨床脳波所見 / α波 / 入眠 / 瘤波(hump) / 紡錐波(spindle) / hypersynchronous O burst / 徐波睡眠 / REM睡眠
研究概要

本研究は、精神薄弱児の認知過程および遂行過程の統御について研究することを目的としている。この研究の最終年度である今年度は特に精神薄弱児の終夜睡眠過程における脳内機構を検討するために、養護学校および普通学校に在籍する児童・生徒14名(単純精薄6名、自閉的傾向3名、精神薄弱の疑い2名、ダウン症候群、セッケル症候群、てんかん各1名)を被験対照として実験をおこなった。まず、覚醒時に記録した臨床脳波所見にしたがって正常脳波と判定されたもの7名、異常および境界と判定されたもの7名であった。なお、年齢は9〜18才、知的能力はIQ30〜82である。被験児は電極類の装着後、仰臥させられ、閉眼安静状態の記録をおこない、覚醒時基礎律動を確認した後就寝させた。脳波記録の結果、異常脳波と判定された7名のうちα波の出現をみたもの3名とみられなかったもの4名に分けられた。α波がみられなかった4名については入眠にともなう脳波の低振幅化がみられず、覚醒時における脳波特徴の違いが入眠期にもみられることがわかった。瘤波(hump)の出現様相についてみるとその特徴から3グループに分けられた。精神薄弱児 によくみられるというhypersynchronous O burstは今回は1例もみられなかった。紡錐波(spindle)については14名中13名に10〜15Hzの紡錐波がみられた。徐波睡眠およびREM睡眠の出現の様相をみるとばらつきが著しかった。入眠にともなう脳波変動をCSA(Compressed Spectral Array)法によって周波数分析して描記させた結果、覚醒時で9〜10Hzにピークをもつ単峰性のパワスペクトルは入眠にともなって全体的にパワ値が低下し、ピークを形成しないスペクトル構造をみせ、さらに睡眠が進行にしたがい、いわゆる徐波帯域にパワ値の大きいピークを見せ、長く持続した。このことから精神薄弱児の睡眠経過は健常者と同様のメカニズムを持つことが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高島美佳,三橋美典,中村圭佐,藤澤清: 福井大学教育学部紀要. 38. 189-207 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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