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1986 年度 実績報告書

都市移住の社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61510074
研究機関北海道大学

研究代表者

関 孝敏  北海道大学, 文学部, 講師 (30105647)

キーワード都市移住 / 意志決定 / 適応過程 / 挙家移住 / 段階移住 / 離村理由 / 都市選択理由 / 移住経路
研究概要

都市移住の社会学的考察のために、移住の意志決定と移動先における適応という2つの課題を設定した。課題解明のために、過疎山村北海道余市郡赤井川村から隣接2市1町への移住者204名について調査した。 1.対象者の離村年次は、昭和戦前期が14%,戦後は高度経済成長期の昭和30年代〜40年代が64%を占める。離村時の年齢は、15才〜24才が57%であるが50才以上はわずか3%にすぎない。性別では男性126名,女性78名である。移住先は、札幌市88名,小樽市60名,余市町56名となる。2.出身地にいずれも背中合わせに位置する2市1町への移住形態をみると、挙家移住が68ケース,単独移住136ケースである。移住先への直接移住型は136ケース,他地域を経た経由型は68ケースとなり、後者のタイプは札幌市にもっとも多かった。 3.離村理由は挙家移住と単独移住といった移住形態と移住者の性別によって異なる。すなわち、挙家移住型では「経済的・就業上の理由」が67%ある。単独移住型では、男性の場合「就職・転職」,「家を継げない」が、女性の場合「結婚」が多い。「就業・転職・転勤」といった理由をあげるものは、札幌市への移住者において顕著であり「結婚」をあげる者は出身地にもっとも近い余市町への移住者に多い。本州府県村落の挙家移住型に多くみられる「子供と同居する」とい理由は少ない。 4.移住先の都市選択理由では、離村理由と異なり「親族がいる」(52ケース)が多くあげられ、「仕事がある・就業条件がよい」(53ケース)という職業上の理由とほぼ同数となった。これらの理由に次いで多いのは「結婚」(33),「友人・知人がいる」(21)となる。都市選択の理由に親族関係,友人・知人関係が多くあげられることは、都市移住過程における意志決定,適応過程の解明に際して、社会関係を中心とした社会学的な説明の有効性が明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 関孝敏: 「社会学研究報告」(北海道大学文学部社会行動学研究室). 17. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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