研究概要 |
(施行の概略)本年度の研究授業は、大阪府下全域、奈良県南部の合計9校において各1学級づつ実施した。各学級あたり1日1時限×3日、計3時限実施。総計では延べ21日間実施したことになる。研究授業の1クール(3日間)ごとに研究会を実施した。そのうちのいくつかの学校では、地域または校内の、障害児教育研究会を兼ねたものもある。 (施行の方法)事前に指導案、座席表等の収集および教材研究を行なうこと。研究授業の視覚的,聴覚的な記録。事後の分析的検討。以上の一連の具体的手続を試行錯誤しながら一応完成させた。即ち、事前の準備,記録,分析,孝察の手順に一定のスタイルを定着させたことである。本研究の、健常児に「障害」について理解させるという課題は、研究授業の施行、その経過の観察,分析とも極めてデリケートな取りくみを得てはじめて迫りうるものであろう。その期待に応える研究授業の実施をめざすという目的にたった授業研究の方法が一応確立したといえよう。 (施行の内容)障害児を理解するという狙いに立てば、授業以外の日常的な学校内外での多様な取り組みが重要であるのは論を俟たない。本研究では「授業」という特定場面においても、ていねいに読みとり、分析,考察をおこなえば本研究の課題に十分迫りうるという仮説に立って研究授業を実施した。健常児による「障害」の理解のしかた、その内容を、授業の流れに沿って記録として定着させ、ある程度の分析も行なった。教師のねらいと、子どもの実際の反応にはずれがあることなど一定の知見も得られた。
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